日本の神社・仏閣
日本各地の神社・寺
神社
日本には現在およそ85000もの神社があるという。創建年代が4世紀5世紀という神社も数多くある。山がちで水と緑の多い日本で、木や森や岩や山そのものを聖なる存在とし、それを敬い、畏怖し、そして感謝するという行為は、太古の時代に自然発生的に各地で生まれたものだろう。未知なるものに囲まれていた昔の人々は、それらを全て解明しようとせずに、一部を神聖化、神格化して、奉ったのである。生命や日々の生活に対する不安や喜びや感謝や願いや望みなどが、謙虚さを伴った結果だろう。個人が信仰していたものが、徐々に地域の人々、集合体として奉るようになり、それが次第に形を持って、「神社」になっていったものと推測されている。霊力や権力を持ったものを中心に成立していった。神社の中には、故人(特に皇室や武人)を神格化して奉った神社も数多い。
仏教もそうだが、神道も各時代に政治や権力と結びついて、方向がかわっていく。しかし神道はもともと、いわゆる「宗教」というよりも、自然崇拝、自然信仰で、生活であり、感謝、記念、尊敬だったといわれている。五穀豊穣、無病息災を祈り、子孫繁栄を願い、日々の生活の向上を望む。作物を献上し、感謝の意を示す。多くの神社は今も地域の人々に守られ、共にある。神社があったことによって、多くの緑が守られてきたのも事実であり、また今も神社の存在で自然が守られている部分も大きいのである。
日本で一番古い神社
各社に伝承する文書や話、また研究者による見解もまちまちで、事実詳細は不明なところも多く、「日本で一番古い神社」は諸説ある。一般的に古いと言われているのは、出雲大社、三輪山をご神体とする大神神社(おおみわじんじゃ)、大己貴神社(おおなむちじんじゃ)、鹿島神宮、宗像大社(むなかたたいしゃ)、熱田神宮、神魂(かもす)神社など。
ご神体の色々
多くの神社が鏡、剣、勾玉(まがたま)をご神体としているが、その他にも様々なご神体が奉られている。
木
- 龍口神社
- 浅間神社
- 高良神社
- 二荒山神社
岩・石
- 神倉神社
- 湯殿山神社
- 越木岩神社(こしきいわじんじゃ)
- 宝来宝来神社(ほぎほぎじんじゃ)
- 石割神社
- 中之嶽神社
- 安房口神社
- 三石神社
- 白髭神社
- 陰陽神社
- 鬼石神社
- 三石明神社
- 月山神社
- 七ツ石神社
- 花窟神社(はなのいわやじんじゃ)
山
- 岩木山神社
- 金鑽神社(かなさなじんじゃ)
- 諏訪大社
- 白山比咩神社
- 大神神社
- 厳島神社
- 御歳神社
- 御上神社
- 椿大神社
- 日吉大社
- 石上神社
- 笠山荒神社
- 富士山本宮浅間大社
- 石鎚神社
- 滝尾神社
- 往馬坐伊古麻都比古神社
- 両神神社
- 両神御嶽(おんたけ)神社
- 龍頭神社
- 筑波山神社
- 高天彦神社
- 湯殿山神社
- 阿須賀神社
- 元伊勢眞名井神社
- 弥彦神社
- 秋葉山本宮秋葉神社
- 穂高神社
島
- 宗像大社
滝
- 飛瀧神社
- 意賀美神社
蛇
- 蛇岩神社
- 蛇石神社
- 白岩神社
- 金蛇水神社
- 松尾大社
泥
- 泥宮神社
髪
- 毛長神社
頭蓋骨
- 高尾稲荷神社
ナマズ
- 雷電神社
みみず
- 蚯蚓神社(きゅういんじんじゃ)
男根
- 田縣神社
- 夫婦木神社
- 平塩熊野神社
- 金山神社
- どんつく神社
- 裸石神社
星
- 千葉神社
日本狼(ニホンオオカミ)
- 三峯神社
- 山住神社
- 大川神社
- 釜山神社
- 武蔵御嶽神社
神宮と神社、大社の違い
伊勢神宮、出雲大社、鶴岡八幡宮、諏訪神社・・・一口に神社といっても様々な呼び名がある。その違いは何かをご存知だろうか?
元来、神宮と大社はそれぞれ一つであった。神宮とは伊勢神宮のことで、大社とは出雲大社のこと。その他は神社である。その後十世紀に編纂された延喜式神名帳には鹿嶋神宮と香取神宮の名が見られる。がしかし、延喜式神名帳には、当時既に存在した熱田神宮や熊野那智大社、吉備津神社、金比羅神宮などの記載がなかったりと、延喜式を編纂した当時の権力体制の意図や、編纂方針になんらかのルールがあり、必ずしも絶対なる格付けという訳ではない。ちなみに「伊勢神宮」というのは通称であり、「神宮」というのが正式名称。まさに「神宮」は一つしかない、ということだ。その他の霧島神宮などは皇室の先祖を、平安神宮や明治神宮は歴代の天皇を奉っている。その他の「~大社」は戦後規制がなくなった後の各社の自称である、というのが一般的に言われている。戦後、大社と名乗るようになった春日大社・住吉大社・諏訪大社・三嶋大社・富士山本宮浅間大社などは、全国に何百何千とある同名の社の総社だ。
- 神宮: 伊勢神宮。及び鹿島神宮・香取神宮。熱田神宮、平安神宮、霧島神宮、明治神宮など。
- 大社: 出雲大社。及び熊野大社、春日大社、住吉大社、諏訪大社、三嶋大社、富士山本宮浅間大社など。
- 天満宮: 菅原道真を奉った神社の号。北野天満宮・太宰府天満宮・大阪天満宮など各地に存在。
- 水天宮: 舟人の守護神として信仰される全国水天宮の総社。福岡県久留米市
- 東照宮: 徳川家康をまつる神社。
- 八幡宮: 大分県宇佐市の宇佐八幡宮を総社とする神社。京都石清水八幡宮及び鎌倉の鶴岡八幡宮が有名。
- 稲荷: 伏見稲荷大社を総社とする神社。稲荷神を奉っている。
寺
日本にあるお寺の数は7万6千以上。飛鳥時代に日本に伝わった仏教も時代ごとにその様相を変え、十三宗五十六派を数える。宗教は時の権力者と結びつく場合が往々にしてあるが、仏教も例外ではなく、飛鳥、奈良、平安、鎌倉と時代が変わるごとに各時代の権力者に庇護され、時に利用されまたは利用し、変遷分派と隆盛衰退を繰り返してきた。伝来当初から奈良時代にかけては、国の守護神的崇拝(四天王寺)をされた側面や、学問的側面も強かったが(南都六宗)、疫病や旱魃、飢饉などが起こるたびに、民衆の心の拠り所となり、衆生救済の側面が強くなっていく。
やがて権力者の庇護の下、広大な寺社領を持ち、裕福になった寺の中には、強盗などから身と財産を守るため、武装する者も出始める。次第に、「僧兵」として武力的一大勢力を築き、政権に対しての発言力をも持つようになるにいたった。当然時の権力者に疎まれるようにもなる。特に鎌倉から戦国時代にかけて、門徒を数多く持つ有力寺が僧兵を抱える例が多く、後白河法皇が、思い通りにならぬので苦々しく思っていたのは、加茂の水(加茂川の洪水)、賽の目(賭博の流行)に加え「叡山の僧兵」であると側近にもらしたという話は有名。比叡山や石山本願寺の僧兵達はやがて信長や家康とも対立する。歴史的なイメージである長刀の他に、鉄砲伝来以後は、職人をも抱え自前で製造した鉄砲も所有、武器として使っていたという話も伝わる。一向宗のお膝元、加賀の山奥である五箇山で、鉄砲の火薬の材料である塩硝が生産されていたが、それも石山本願寺が職人を送り込んで生産の指導をしたという話まであるのである。
当然そうした本来の仏陀の教えとはかけ離れた仏教に対し、それぞれの時代に異を唱えるものや新派を掲げるものがおり、それらが弾圧や排斥の中で、次第に民衆に受け入れられ、分派がさらに進んでいくことになる。
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