島原手延べそうめん
公開日: 2008年6月5日 | 最終更新日 2015年6月16日
絹糸のような美しさ
透き通った白さが映える。それは絹糸のように美しく、整然と静かに並んでいる。時折抜きぬける風にゆれるさまは、清流に溶け込んだ龍のひげのようである。
約350年の歴史を持つという島原の手延べそうめん。その製法は、島原の乱により人口の激減した島原半島に幕府の移民政策で新たに入植してきた人々に寄ってもたらされたと伝えられている。彼らの出身地は「三輪そうめん」のふるさと奈良とも、小豆島とも言われている。いずれ名高い素麺の産地。島原のそうめんはそんな激動の歴史の流れの中で生まれた、美しき糸なのである。
島原の素麺は雲仙の麓から流れる綺麗な水と上質な小麦粉、塩を使用し、練り上げ、板きり、掛巻、小引き、大引き、小割り、乾燥等、数十もの工程を経て作られる。職人のきめ細かい心遣いと、熟練の技に寄ってこそ生み出される名品なのである。特に生地を麺状に延ばしていく「引き」と呼ばれる過程においては、湿度や温度の管理に細心の注意が必要で、一朝一夕には真似の出来ない高度な技術と丁寧な作業の積み重ねによって、島原の手延べ素麺は出来上がるのである。
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素麺料理 面食い
- 場所: 長崎県南島原市西有家町里坊93-1
- 交通: 島原鉄道島原駅から島鉄バス有家方面行きで48分、西有家下車、徒歩5分
- 時間: 夏季9:00~17:30、冬季9:00~17:00
- 休み: 年中無休
- メニュー: 地獄煮そうめん 480円・白そうめんと梅の2色ザル 500円・いかすみ素麺のめんたい炒め 650円・そうめんチャンポン 530円
- 問い合わせ: 0957-82-1845