生ゆば
公開日: 2013年9月4日 | 最終更新日 2023年10月9日
大豆の旨みとコク 大豆本来の香りを楽しむなら生ゆばが至高!?
1200年以上もの長い歴史を持つ日光の精進料理。その長い年月の中で磨かれてきたものの一つが湯波(ゆば)だ。ご存知のように「ゆば」は豆乳に火を入れた際に、表面に出来る薄い膜を引き上げたもの。それを乾燥させずにそのまま頂くのが「生ゆば」だ。「ゆば」といえば、京都の「湯葉」が有名だが、京都の湯葉は薄いままなのに対して、日光の「湯波」は引き上げた膜を幾重にも巻くのが特徴。「湯波」と「湯葉」、漢字表記も少し違う。とろりとろける生湯波は大豆の旨みとコクが生きている。驚くほどに「自然の豆の甘み」が感じられるのだ。
生ゆばの食べ方
生ゆばは、「生」だからこその食感や香りを楽しみたい。わさびを少し、醤油をちょっとかけて、箸でつまんで口に運べば、豆の旨味、豆乳の香りとコクがふわーっと鼻腔に抜けてゆく。塩で食べるのも美味しいが、出来ることならば、醤油でも塩でもちょっと良い物で頂けると最高だ。酒飲みの方は、ぜひキュっと冷やした辛口の酒で。