がんづき
公開日: 2011年9月22日 | 最終更新日 2019年6月3日
素朴な郷土菓子
雁(がん)の肉に似ていることからその名がついた(丸く蒸されたがんづきとその上にトッピングされたゴマを、雁と月になぞらえ、がんづきとなったという説も)といわれる「がんづき」は岩手県東部や南部で主に食べられている菓子。小麦粉と砂糖、卵などを主原料に、重曹、酢を加え、クルミやゴマ、醤油、味噌などをいれ蒸し上げて作る、手作り感覚あふれる素朴な郷土菓子だ。日常の気取らないお菓子として、農作業の合間の小腹満たしや子供たちのオヤツとして重宝され、親しまれてきた。砂糖には黒砂糖を使うことが多いため、茶色っぽい見た目となる。この色の濃いふわふわした「黒がんづき」に対して、白砂糖を用い、牛乳を加えて重曹は足さずに作る餅菓子のような見た目の白い「白がんづき・白がん」も。いずれも岩手県のほか宮城県などでも郷土の菓子となっている。