桜島の緑たち
公開日: 2015年5月15日 | 最終更新日 2022年10月14日
山の頂から、海の中まで、様々な場所に足を運ぶと、自然の力強さ、生命の偉大さの一端に触れることも多々あるが、その中でも特に植物の生命力には驚くことが多い。砂漠や荒野の真ん中などの、一見、水もほとんどなさそうな荒涼とした地でも、地に這うようにしながら植物が生息していたりする。
日本の中でも特に活発な活動を続ける桜島で出会った植物も目を見張るものだった。記録に残る有史以降の特に大きな噴火は、文明、安永、大正の3度。そのいずれかで流れ出てきたのであろう溶岩が冷えて固まったまま、未だその原型をとどめているような荒々しい場所に、勢いよく植物が生きている。むしろ、簡単には生きていかれない場所だからこそ、これほどまでに生命力が迸っているのかと思う程のたくましさだ。