久保田城
公開日: 2007年8月20日 | 最終更新日 2015年6月27日
秋田駅西口から広小路方面へ徒歩15分、お濠に囲まれた豊かな緑の広がる公園「千秋公園」として整備されているのがかつて、秋田藩20万石の佐竹氏12代(267年間)の居城となった久保田城の城跡だ。
源氏をそのルーツとする佐竹氏は、戦国時代に常陸国を治めていたが、関ヶ原の戦いで中立の立場をとったために、1602年(慶長7年)義宣の代に水戸50万石から秋田20万石へと転封となった。
当初は土崎にあった湊城に入ったものの、手狭であったため、久保田の神明山(現在の千秋公園)に移転、その際に新たに築かれたのが久保田城だ。1603年(慶長8年)に築城が開始されてから一年ほどで義宣が入城、城が完成したのは1631年(寛永8年)頃といわれている。
城は、標高40メートルほどの台地に起伏を巧みに利用して築かれており、本丸、二の丸、三の丸、北の丸と複数の郭を備えた構成で、本丸には、藩主の住まいと物見やぐらがあり、その周りが板塀と土塁で囲まれており、4つの門があった。その外側の二の丸には勘定所や馬場などが置かれていた。
関ヶ原の戦い後に築城されたこともあり、幕府への遠慮のため、または財政上の理由ともいわれるが、天守閣や石垣などは築かれなかったという。
現在、千秋公園として整備されている一帯には、秋田県民会館や秋田市立中央図書館明徳館、平野政吉美術館などが点在しており、「日本の都市公園100選」に選ばれているほか、「さくら名所100選の地」にも選定される桜の名所として、市民に親しまれている。
久保田城(くぼたじょう) DATA
- 場所: 秋田県秋田市千秋公園1
- 交通(公共交通機関で): 秋田駅から約15分
- 交通(車で): 秋田自動車道秋田中央ICから車で約15分。
- 駐車場: あり
- 期間: 通年
- 時間: 9:00〜16:30 ※市立小中学校の夏季休業日は9:00〜19:00
- 休み: 年末年始(12月1日〜3月31日)
- 料金: 一般:100円 高校生以下:無料
- 問い合わせ: 018-832-1298
- HP: 秋田観光コンベンション協会