おにぎり
公開日: 2007年6月2日 | 最終更新日 2021年2月1日
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素晴らしき日本のファーストフード
「Japanese cuisine」「Cuisine japonaise」「Gastronomía de Japón」「Culinária do Japão」「Японская кухня」「Japon mutfaği」「Kuchnia japońska」「Cucina giapponese」「日本式烹饪」etc…。今や日本人のみならず、世界の人々から愛される「日本料理」「和食」。一昔前の、綺麗、ヘルシー、珍しい、といったステレオタイプ的な扱いから、いつしか、「週に何度も日本食を食べる」、「ランチは日本食の弁当が多い」なんていう日本食loverや、「この料理の素材の旬はいつ」、とか「この素材はどこどこ産がうまい」、「この料理にはこのお酒」なんていう知識も持ち合わせた日本食の通が、気がつけばそこらへんに普通に存在するような、メジャーな料理の一ジャンルになってきている。
寿司や天ぷらはいうに及ばず、ラーメン、うどんも当たり前、焼きそば、お好み焼き、定食まで、世界のあちこちで、日本料理、日本食、和食はいまだかつてないほどの市民権を得ているのだ。
そんな中でも、日本が世界に誇る「ジャパニーズ・ファーストフード」であり、「日本人の心の食べ物」である「おにぎり」「おむすび」は、近年世界的にも劇的に知名度をあげた「和食」「日本の食べ物」の一つ。日本のコンビニエンスストア・チェーンの世界進出などの影響もあり、「Onigiri」「Rice ball」として、世界の人々の胃袋を膨らませ、身も心も満たしているのだ。
今日はそんな日本の「おにぎり」の色々を見てみよう。一口に「おにぎり」といっても、ウメや鮭(サケ・シャケ)、明太子・タラコ、昆布におかかといった定番ものから、「高菜」「とろろ昆布」「卵」など特定の地域の人にとっては日常的な当たり前の具材や見た目でもそれ以外の人から見たらちょいと珍しいものまで様々。とはいえ、郷土料理などと違って「おにぎり」ならわざわざ現地に足を運ばなくとも家庭でも比較的真似がしやすく試してみやすいのもポイント。気になるものがあったら、ぜひ挑戦してみてはいかが?
日本の様々なおにぎり
とろろ昆布のおにぎり
昆布の消費量全国一位を誇る富山では、とろろ昆布のおにぎりもポピュラー。他の地域では、うどんやお味噌汁、お吸い物に入れることの多いとろろ昆布を海苔のかわりにおにぎりに巻いたものだ。
ますのおにぎり
同じく富山から。ます寿司で知られる富山では、ますのおにぎりも比較的よく見られる。(家庭で作られるというより、どちらかといえばお店で売っていることのほうが多い。)大手のコンビニやスーパーなどでよく見かけるおにぎりだ。ますの旨みが、ごはんととても合うのはます寿司で実証済み。手軽に食べられるのがうれしい。
肉巻きおにぎり
宮崎発祥の肉巻きおにぎり
俵型に握ったおにぎりを濃い目に味付けし焼いた豚肉で巻いたもの。いまや全国区のご当地おにぎり、ご当地グルメだ。
しぐれ肉巻きおにぎり
三重県桑名市のご当地グルメ。アサリの時雨煮を混ぜ込んだご飯を握り、しゃぶしゃぶ用の豚肉で巻き、焼いてサラダ菜でくるんだもの。
天むす
文字通り天ぷらが具として入ったおにぎり(天ぷらおむすび)で、なごやめしの一つとして知られる天むすは、今や日本各地のデパートやスーパーなどの惣菜コーナーで見かけることも多いおにぎりの一種。三重県津市大門の天ぷら定食店「千寿」の賄い料理がその発祥。津市のお隣の伊勢市には天ぷらを海苔巻きにした「天巻き」と呼ばれるものがある。
めはり寿司
めはり寿司(目張り寿司)はおにぎりを高菜の浅漬けで包んだ熊野(和歌山・三重)地方・吉野(奈良)地方に伝わる食べ物。紀州・新宮町(現・新宮市)出身の文豪佐藤春夫をして、「故郷のうまいものは、1にめはり、2にさんま」と言わしめたこの地方を代表する郷土料理の一つだ。