日本のトンネル

公開日: 2011年3月12日 | 最終更新日 2023年9月30日

車に乗っていても、列車に乗っていても、その中にいる間は、窓の外は真っ暗闇、もしくは、一定間隔に繰り返される光の連続だけで大して面白くもなんともない風景が続くトンネル。むしろ、窓は開けられない、太陽光は入らない、携帯やラジオの電波も途切れたりとややもすればフラストレーションさえ溜まってしまう場所かもしれない。また道路のトンネルの場合、視界が暗くなる潜在的恐怖感から必然的にスピードが低下しがちになり、自然渋滞の発生要因にもなる。

しかし、もしトンネルがなかったら、私たちの暮らしはどれほど不便な事だろう。大きな山や峠を越えるために、迂回したりゆっくりとくねくね道を上り下り。またはフェリーに乗り換えたりもしなくてはならない。山を越えたりすることもなく、くねくね道を延々と行く必要やフェリーに乗り換えたりする必要がないのも、まさにトンネルのお陰。普段は余り気にも留めない、一見地味な存在、スポットライトを浴びるのは着工と貫通時と有事の際だけで、あとはイメージ通りあまり見向きもされないといっても過言ではないトンネルだが、私達が快適に移動出きるのも、先人達の大いなる努力と労働と多大なる犠牲の結晶であるトンネルのお陰でもあるのだ。

日本の主なトンネル（鉄道）

青函トンネル掘削の際に使われたアジテーターカー

トンネルと駅

地下鉄は例外として、トンネルの中にある駅があるのをご存知だろうか。鉄道ファンには御馴染みだが、日本の鉄道トンネルの中には途中に駅があるものもあるのだ。通常の地上駅と違い、真っ暗で沈鬱とした感じ、地下鉄の駅ともまた異なる独特の雰囲気を持っていて、ある種魅力的な空間だ。プロのカメラマンが撮影に訪れる事もあるという。観光マップにも載っていて休日ともなると車やバイクなどで沢山の人が訪れる駅もある。

津軽海峡線青函トンネルの吉岡海底駅、竜飛海底駅、上越線新清水トンネルの土合駅、湯檜曽駅など。そのほか野岩鉄道会津鬼怒川線葛老山トンネルの湯西川温泉駅、北越急行ほくほく線赤倉トンネルの美佐島駅、JR北陸本線頸城トンネルの筒石駅などがある。

新清水トンネル内にある駅「土合駅」（どあいえき）

日本の主なトンネル（道路）

日本のトンネル延長順