日本の発酵食品長野県の郷土料理

すんきそば

すんきそば

乳酸発酵のお漬物が入ったお蕎麦

中山道の通る木曽地方に古くから伝わる漬物が「すんき漬」。地元では「スンキ菜」とも呼ばれるカブ菜(赤カブ)の葉を塩を使わずに乳酸発酵させた、日本の伝統的発酵食品の中でも珍しいタイプのお漬物で、乳酸発酵ならではの柔らかくて深みのある酸味としゃきしゃきっとした食感が特徴の漬物だ。

食物繊維が豊富な上、塩を使用しないので健康にもよく、また、ヨーグルトに匹敵するほどの乳酸菌がいるともいわれるすんき漬けは、その植物性乳酸菌の抗アレルギー作用等で、花粉症などのアレルギー症状の軽減やピロリ菌の生育抑制に効果が期待されるともいわれる優れた食品。他のお漬物と同様、ご飯と共に頂いたり、お茶うけにしたりするが、漬ける際に塩を使わないので、食べるときには適当な大きさに切ってから好みにより鰹節を振って、醤油をかけるのがポピュラーな食べ方。そのほか、刻んでみそ汁に入れたり、炒めものに加えたり、様々な調理法で食べられる。

そんな「すんき漬け」を温かいそばの上に乗せたものが、すんきそば。そばつゆの出汁の美味さと、そばの旨味、すんき漬けの酸味と旨味が絶妙に絡み合った、木曽の冬の美味なる味わいだ。

Japan Web Magazine 編集部

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