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旬の魚を、より美味しく食べるには? 

秋刀魚の刺身秋刀魚の刺身

醤油にこだわって、旬の「魚」をより美味しく食べよう!

暑く長かった猛暑もようやく終わりの兆しが見え始め、少しずつ涼しくなってきて、いよいよ待ちに待った「食欲の秋」がやってきます。カキやナシ、クリなど、「秋の味覚」と呼ばれるものは数あれど、魚介類の中で空きが旬といえば、やっぱりこれ!そう、「サンマ」です。サンマは親潮にのって8月の半ばごろから南下を始め、9~11月頃にその味わいのピークを迎えます。

今回は、そんな旬のサンマをおいしく食べるためのオススメ料理と、それに合う醤油の使い分け方のご紹介。

醤油に使い分けなんかあるの?と思われたかた。私もその昔プロの方に教えてもらうまでは醤油に色々と違いがあることなんて知りませんでした。

確かにちょっとこだわりのお店に行けば、さしみ醤油だとかたまり醤油だなんて醤油が出てきたりしますよね。薄口しょうゆもありますし、そのほかに昆布などのうまみ成分が入った「昆布醤油」などもあります。

それぞれ料理に応じて上手に使い分けることで、食材の持ち味を引き立て、料理をさらに美味しくすることが出来るのです。

「お醤油」について

塩、味噌、みりんなど、数ある調味料の中でも、やはり「醤油」は日本人の生活にとって欠かせません。パン食が好き、洋食が好き、という方でも醤油を味わったことのない、という方はほとんどいらっしゃらないでしょう。食卓で料理や食べ物に直接かけなくとも、例えば外食でもラーメンに牛丼、天丼、蕎麦、うどんと、身近な料理に欠かせない調味料です。そんな醤油は、日本各地で様々に発展し、その味わいにバリエーションがあることはご存じでしょうか?ビジネスで各地を行き来する人や、旅好きの人ならご存じでしょう。塩気が強かったり、甘みが強かったり、さらりとしていたり、コクがあったりと、それぞれの地域で愛されている様々な醤油があるのです。ちなみに、醤油の種類は、「JAS規格」によって「濃口」「淡口(うすくち)」「たまり」「再仕込み」「白」の5つに分類されるとか。

大都市のスーパーマーケットはもちろん、地元の大きめのスーパーマーケットにいけば、普段お使いのしょうゆのほかにも値段も大きさも様々な醤油があることに気が付くでしょう。品ぞろえのよいお店に行けば数十種類の醤油を扱っているお店もあるのです。

サンマの塩焼きには

濃口しょうゆ

香ばしさと脂の美味しさが際立つ塩焼き。そんな塩焼きには濃い口しょうゆがぴったり!濃い口しょうゆは全国の醤油消費量のおよそ80パーセントを占めるともいわれる最も一般的な醤油です。原材料は大豆と小麦。クセがなく、香りもあって様々な料理に合う、いわゆる「万能」調味料的な味わいです。サンマを香ばしく焼き上げたら、すりおろした大根にスダチと醤油をかけて、さっぱりと召しあがれ!

サンマの塩焼き

サンマの刺身には

再仕込みしょうゆ

塩焼きよりもダイレクトにサンマの脂の旨味ががつんとやってくる刺身には、濃い目の味わいが特徴の「再仕込みしょうゆ」がよく合います。再仕込み醤油とは、一般的に醤油を製造する際に塩を混ぜた水「食塩水」で麹を仕込むのですが、この再仕込み醤油の場合には食塩水の代わりに生醤油を用います。それが「再仕込み」の名前の由来。杉樽などで熟成させることも多く、味わいも香りも色も濃厚なのが特徴です。脂ののった新鮮なサンマの刺身にも負けない、しっかりとした味わいの醤油なのです。

サンマの蒲焼には

たまりしょうゆ

サンマの食べ方といえば、塩焼きに刺身を思い浮かべる方も多いと思いますが、サンマのかば焼きもおすすめです。ウナギのかば焼きとはまた一味も二味も異なる味わい。そんなサンマのかば焼きにはたまりしょうゆがよく合います。ほぼ大豆のみで作られることの多いたまりしょうゆ。とろりとしていて、コクがある味わいと独特の香りが特徴です。お店に行くと、刺身や寿司用の醤油として供されることもありますね。生魚にもよく合いますが、熱を加えることで鮮やかな赤みがかった色がでるため、かば焼きや照り焼き、煮物などにもおすすめなのです。昔ながらの手焼きの煎餅屋さんでは煎餅を仕上げる際にも用いるそう。艶のある色合いと香ばしいかおり!最高です。

サンマの梅煮には

淡口(うすくち)しょうゆ

イワシを調理する際に、独特の魚臭さを取るために梅干しを入れて煮る「梅煮」が用いられることがありますが、同じ青魚のサンマにも梅煮はよく合います。サンマの旨味と梅の酸味が合わさり、何ともいえない味わいに。そんな梅煮を作る際には、薄口しょうゆがおすすめ。薄口しょうゆというと関西のお料理でよく用いられるイメージがありますね。料理の色合いを大切にしたいときに用いられることが多いようですが、「薄口」という名に反して、濃い口しょうゆよりも塩分が10パーセントから20パーセントほど多いのが特徴。濃い口醤油独特の濃い色味をおさえるために、発酵や熟成の際に温度を低めに設定して製造する醤油となります。魚臭さを抑えつつ、梅干しの酸味、ショウガの香りをしっかりと生かした料理に仕上がります。

サンマの炊き込みご飯には

白しょうゆ

サンマを用いた料理の一つに炊き込みご飯があります。季節ごとにご飯と一緒に旬の食材を炊き込んで、美味しく食べるのは日本人の得意技。脂ののった秋刀魚ももちろん、美味しい炊き込みご飯が出来上がります。そんな炊き込みご飯を作る際におすすめななのは白しょうゆ。濃い口しょうゆを用いた、色味の濃い炊き込みご飯ももちろん美味しいのですが、白しょうゆを用いると、自然の色合いを生かした美しくて上品な炊き込みご飯が出来上がります。白しょうゆとは、小麦を主原料として製造される醤油で、薄口しょうゆよりもさらに色が薄く、綺麗な薄琥珀色をした色合いと、甘みがしっかりした独特の香りを持った醤油です。

いかがでしたか?よほどの料理好きやこだわりの人でもない限り、家庭に何種類も醤油を常備している人は多くないかもしれませんが、ぜひ料理やシチュエーションに合わせて、色々な醤油を試してみてくださいね。

Japan Web Magazine 編集部

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