雪の絶景 冬の函館 美しい日本の冬の風景
公開日: 2023年2月3日 | 最終更新日 2023年2月3日
異国情緒漂う観光地
室町時代には津軽の豪族が館を築き、その形が箱に似ていたことから「函館(箱館)」と呼ばれるようになった(諸説あり)という北海道の玄関口「函館」。幕末(1859年)には横浜、長崎と共に日本で最初の外に開かれた貿易港として開港し、外国人も多く居住、重要文化財である旧函館区公会堂(1910年)や函館ハリストス正教会復活聖堂(1916年)、遺愛学院(旧遺愛女学校)旧宣教師館・本館など、歴史的な洋風の建築物が数多く点在し、異国情緒漂う観光地として知られています。洋風建築だけではなく、旧相馬家住宅(1908年)や北海道最古の神社「船魂神社」、「山上大神宮(やまのうえだいじんぐう)」「旧金森洋物店(市立函館博物館郷土資料館)」など、函館の歴史と文化を感じさせる「和」や「和洋折衷」の建物やスポットも数多く、それらのバラエティ豊かな場所や建物が、函館の町を独特の美しさと雰囲気に満ちた魅力的な町にしています。
今日はそんな函館の町が雪に包まれた冬の情景、「冬の函館の絶景」をお届けします。
神社や教会、邸宅や赤レンガ倉庫などの「歴史的な建物」が雪化粧され、より一層ロマンチックに見える町並み。寒いながらも凛と透き通る空気。路面電車や車や人が行き交う坂道と建物と港が織りなす風景。いつもとは異なる透明な「美」を放つ、冬の函館の風景をご覧ください。
雪の函館の風景
「二十間坂」と冬の函館の街並み
雪の函館 「山上大神宮」
旧函館区公会堂
雪の中の遺愛学院(旧遺愛女学校)
函館に数ある坂の中でも人気の坂の一つ「八幡坂」
北海道最古の神社「船魂神社」の鳥居
「船魂神社」
旧相馬家住宅
函館ハリストス正教会復活聖堂
函館の冬の街並み
函館で最も人気のある観光スポットの一つ「金森赤レンガ倉庫」
雪の函館駅
雪の函館駅
雪の函館駅前
雪の函館駅前
雪の函館朝市の風景
雪の函館朝市の風景
雪の函館朝市の風景
青函連絡船「摩周丸」(青函連絡船記念館摩周丸)
雲間から漏れくる冬の太陽光と函館の街並み
港越しに旧函館区公会堂を望む
冬の夜の函館
函館山から見る冬の夜の函館の風景
冬の夜の函館 八幡坂から見る港の風景
冬の函館の観光について
函館は坂道も多く、海が近いために天候によっては風がとても強いので「観光」という目的で訪れるのであれば、春から秋にかけてが一般的におすすめされる観光シーズンです。特に、道外では猛暑酷暑の日が続くことも少なくない「真夏」でも、函館は比較的涼しい日もあり、歩きやすく過ごしやすい「夏」は函館を訪れる観光客にとってはベストシーズンです。一方で、(函館に限りませんが)冬の北海道はとても寒く、加えて冬場は閉鎖中のスポットもあったりして「観光」としての条件は夏と比べると中々厳しいかもしれません。しかしながら、冬だからこそ食べられる旬の味覚に加え、雪の季節だからこそ目にすることができる白銀の世界、一面真っ白な絶景は、きっとあなたの心に残るであろう美しい風景です。氷点下の気温と吹きすさぶ寒風に凍えそうになりながらも、目に飛び込んでくる美しい建物と町並みの美しさ。是非体験しに冬の函館を訪れてみてくださいね。
冬の函館を訪れる上での注意
防寒対策
第一に気をつけなくてはいけないのは寒さ対策です。道外から函館へ訪れる人は「北海道に行く」ということで、それなりに寒さ対策をして行くかもしれませんが、12月~2月にかけての北海道は日中でもマイナスの気温がほぼ当たり前であるほどに寒く、風が強い日などは想像を超えて寒いことも少なくありません。函館は北海道でも内陸部(旭川など)に比べると雪の量や気温などの面では多少穏やかともされますが、それでも雪が降って風が強い日などは体感温度でマイナス10度を下回るほどに寒い日もあり、衣服や手袋だけではなく、頭部(帽子)や足元(靴、靴下等)などの防寒も十分対策を取りたいところです。ただ、「北海道人は真冬でも家の中では半袖で過ごす」と言われるほど、冬でも室内はかなり暖かいことも多く、厳寒の外を歩き回った後で、飲食店や土産物店など屋内に入ると「暖かい」を超えて「暑い」場合もままありますので、中は少し薄着にして外側に暖かなダウンを着るなど、うまく重ね着をするのがコツです。
足元対策
暖かい靴と靴下を履いて防寒を完璧にした足元でも、さらに取りたい対策としてスリップ対策があります。雪国に住んでいる人やウインタースポーツをする人、雪山に登る人なら体験的によく知っていると思いますが、雪が積もっていると歩きにくくなるだけではなく、思わぬところでつるっと滑ったりします。筆者もウインタースポーツに親しみ、また仕事や観光で冬の北海道や東北をはじめ、雪の積もっている場所には幾度となく訪れ、雪道も運転して、相当場数を踏んでいるつもりではありますが、それでも何度かつるっと転んで、例えば真冬の網走駅前でレンズを割ったこともあります。冬の札幌ではヒールをはいて走り抜けるツワモノの女性を見かけることもありますが、あくまで雪国で何年も暮らしてきた「エキスパート」のみが為せる業。普通の人が真似すると見事に転びますので、底が平らでギザギザがついたしっかりとした靴でゆっくり歩幅は狭く歩くのが、滑って転ばないようにするコツです。街中では多少大げさに思うかもしれませんが、靴の下に滑り止めをつけるのも有効です。その際、がっちりとした爪があるアイゼン(軽アイゼン)は少しオーバーなので(場合によっては有効なこともあります)、チェーン状の滑り止めが付いたチェーンスパイクがおすすめです。多少面倒でも屋内に入る際には外すようにしましょう。
地図で見る「道」と実際の坂道
神戸や長崎同様「坂の町」「坂の街」としても知られる函館中心部。特に有名な「八幡坂」「二十間坂」をはじめとする、港に向かって伸びる元町エリアの坂道は、その景観の美しさもあって函館観光のハイライトの一つにもなっています。そんな函館を見て回る際、かつては雑誌や紙の地図、現在ならスマホを見ながら観光、移動する人も多いと思いますが、意外と見落としがちなのが地図には傾斜が分かりやすく表示されていないということ。山の地図であれば等高線があるので慣れた人であればすぐに傾斜がわかりますが、拡大や縮小などが自由自在にできるスマホの地図(グーグルマップ等)でも、情報量の豊かさに比してその場所の傾斜がわかりにくいという盲点があります。
これは雪のない普通の時期であれば、「登り道か・・・疲れるなぁ」程度ですみますが、雪のある季節、特に路面がしっかり見えるまでに除雪されていない(もしくはどんどんと雪が後から降ってきてしまう)状況では、歩きや車移動での観光において、中々の問題になりかねないのです。函館の坂道は景色という点ではとても美しいのですが、その景色の美しさにも大きく関わってくる一つの特徴として「坂の傾斜が結構きつい」という点があります。「旧ロシア領事館」前を通って山上大神宮に至る坂道などのように場所によっては、車の運転に慣れていない人ならば、雪のない季節でも少し怖いかもしれないほど急な箇所もあります。そんな急な坂道に雪が積もっていたら、どうなるかは想像に難くないでしょう。
雪の函館、滑りやすい路面状況下の函館を観光する際は、車に慣れていないのであれば出来れば路面電車やタクシーなどを利用した徒歩での移動を、車に慣れていても雪道に慣れていないのであれば、なるべく事前に訪れたい場所の雰囲気が分かるようグーグルのストリートビューなどでチェックしておくのがおススメです。夏であれば問題なく駐車できる場所も雪が積もっていると止めにくかったり、一時閉鎖されていたりすることもあるので、スケジュールを決める際には、時間にも余裕をもって計画されることをおすすめします。