竿燈まつり
公開日: 2007年7月7日 | 最終更新日 2023年10月4日
江戸時代から続く光の祭り
無数の提灯が夜空をバックにゆらゆらと揺れる。それは力強くも幻想的な美しさ漂う祭り。北国の短い夏の夜が興奮に包まれる。
秋田の夏の風物詩、竿燈まつりは、夏の病気や邪気を払う「ねぶり流し」と呼ばれる行事として宝歴年間(1751~1763)に始まったともいわれる祭り。五穀豊穣、厄除け等を祈願しながら、無数の提灯をしつらえた高さ数メートルにもなる竿燈が夜空に揺れ、北国の夏の夜を明るく彩る。
竿灯の重さは数十キログラムにもなり、初心者には倒れないように持つだけでも精一杯の代物だが、熟練者になると額や腰、肩などに乗せながら、絶妙なバランスでポーズを決める。最上級者になると高下駄を履きながら竿灯を肩に乗せ、扇を両手にポーズを決めたりもする。
あたりが次第に暗くなるにつれ、本番への緊張感が高まっていきます。始まる直前になると提灯へ火を灯します。
横たわっていた竿灯が起こされていきます。クレッシエンドのように徐々に気分も盛り上がり、いくつもの竿灯が立ち上がる瞬間が最初のハイライト。
日頃、飲み屋の軒先で1つ、2つ揺れている提灯や、多くても盆踊りの会場などで一列に並んでいる提灯を見るのが精々といった現代、縦に並んだこれだけの数の提灯を見るのはそれだけで血が騒ぐ感じがします。美しさと迫力の光景です。
秋田竿灯まつり 見どころ 竿灯の基本技?
「竿灯まつり」の見どころは、まずやはり、全体で俯瞰する竿灯の美しさ。一列に並んだ竿灯は圧巻です。インターネットや電話で事前予約の観覧席では、ゆったりと席を確保してその美しさを眺めることができます。
そして、なんといっても最大の見どころは竿灯の妙技。竿灯の技として、「流し、平手、額、肩、腰」という5つの基本技があるそうで、時間をかけてできるようになるまで何度も練習、本番で披露されます。上手な人になると竹竿を継いで長くしたり、傘を持ったり、一本下駄を履いたりと技以前にバランスを取るだけでも難しそうなスタイルで挑戦・成功する人も。そんな妙技を間近で見ると、感心・感嘆・感動も増幅します。
大人でも難しそうな竿灯のバランス取りに果敢に挑戦する子供の姿も。
秋田竿灯まつりのまとめ
国の重要無形民俗文化財であり「東北三大まつり」の一つにも数えられる秋田竿燈まつり。期間中には、130万人もの人々が集い、夏の夜空に揺れる竿灯の美しさと、「差し手」の妙技に酔いしれます。
基本的に近隣のホテルや旅館は随分と前から予約で一杯となるので、どうしても予約が取れなかった場合や直前に思い立って出かける場合には電車や車でアクセスすることになります。
会場は秋田駅から歩いて15分ほどかかる「竿燈大通り(竿灯大通り)」と呼ばれる大きな通り。徒歩で15分とはいえ、祭りの気分で町が盛り上がっている中、大勢の人が一方向に歩いているので迷うこともあまりないと思いますし、歩いていて退屈ということもないかと思いますが夏の暑いさなかに行われる祭りですので、熱中症対策は十分に。
北国とはいえ、太陽が照っている間、特に西日の当たる時間帯は日陰はともかく日向は相当暑いです。トイレを気にして水分を取らないと熱中症になりやすいので気を付けてくださいね。
昼間には竿灯の妙技を間近で見ることができる「竿燈妙技会」が行われます。夜の本番は18時50分から。18時15分に交通規制が始まり、18時50分に竿灯が入場します。19時15分~20時35分頃まで「竿燈演技」が行われ、21時で終了となります。交通規制は21時半まで行われますので車で行かれる方やタクシーを利用したい方はお気を付けください。
秋田竿灯まつり詳細データ
竿燈まつり(竿灯まつり・かんとうまつり) DATA
- 開催期間: 8月3日~8月6日
- 開催場所: 竿燈大通り
- 交通: 秋田駅から徒歩15分。
- 時間: 竿燈妙技会9時頃~午後3時頃。夜本番は18時50分頃から。
- 問い合わせ: tel 018-866-2112/fax 018-866-2425
- HP: 竿燈まつり