けいらん
公開日: 2009年10月11日 | 最終更新日 2023年9月16日
卵の形
「けいらん」は、岩手県の主に北部や東部で食べられている郷土料理。餡を包んだ餅が汁の中に入ったものと、汁に入っていないものとがあります。
見た目が「鶏卵」に似ているので「けいらん」と呼ばれるようになったとか。岩手県以外でも、青森の下北地方、県南地方、秋田県の北部の一部地域でも見られ、場所によっては「柳に蹴鞠」「鶴の巣ごもり」などとも呼ばれています。「柳に蹴鞠」に「鶴の巣ごもり」なんて、とても風流ですね。
中に茹でたそうめんが入ったり、千切りにした干椎茸、干瓢が入ったりするなど、地域によって、様々なバリエーションがあり、秋の収穫祝い、結婚式、法事、夜食、来客向けの料理など、供される場面も様々な、それぞれの土地の地域性が色濃く残る歴史ある郷土の一品です。