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遠江一宮駅

遠江一宮駅

登録有形文化財の駅

遠州の小京都とも称される静岡県周智郡森町は三方を山に囲まれた自然豊かで美しい町だ。かつては瓦や鋳物、焼物の町として知られ、信州と遠州を結ぶ「塩の道」の宿場町としても栄えたという。浪曲好きの方なら御馴染みの森の石松の故郷としても知られる所だ。その石松の墓と石松の親分清水の次郎長の石碑の立つ大洞院や遠江國の一宮「小國神社」をはじめ、天宮神社、山名神社、三島神社、金守神社、蓮華寺、あじさい寺として知られる極楽寺、香勝寺、金剛院、遍照寺、本立寺、蔵雲院、梅林寺など数多くの神社仏閣が町には点在する。国指定文化財の友田家住宅や、葛布(かっぷ)の滝、タイラ沢の大滝、天方城址など見所も多い。また、甘柿の代表種「次郎柿(治郎柿)」の原産もここ森町だ。

そんな森町の玄関口が、天竜浜名湖線通称「天浜線」の「遠江一宮駅(とおとうみいちのみやえき)」だ。国の登録有形文化財にも指定されている趣のある木造の駅舎。周囲を畑に囲まれたロケーション。質素ながらも穏やかで親しみのあるその佇まい。そんな「遠江一宮駅」に魅せられ、遠くから足を運ぶ鉄道ファンも多い。特に冬の夕方の時間がおすすめだ。人もまばらな駅から眺める線路向こうの風景。日も暮れてうっすらと残光の残る西の空。そして、まるでその空の向こうからやってきたかのように現れくる列車。薄暮を切り裂いて、煌々と光るヘッドライトが目に飛び込んできた瞬間、哀愁と郷愁が入り混じったような不思議な気持ちが、ゆるやかにカーブを描く線路の様に斜め後ろにすり抜けていく。

遠江一宮駅

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国の登録有形文化財に登録されている駅。駅舎内にある店「百々や(ももや)」の数量限定の蕎麦も人気。

遠江一宮駅

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