横手焼きそば

公開日: 2009年1月18日 | 最終更新日 2016年11月15日

アツアツ麺に玉子を絡めて

秋田県横手市。県南の内陸部、横手盆地の中央に位置し、東の奥羽山脈から流れる横手川が町中を抜けてゆく。人口およそ10万人、秋田県第二の都市だ。

この町に、「B級グルメ」として全国から人を呼ぶ料理がある。「横手焼きそば」だ。

戦後すぐ、屋台のお好み焼き屋の店主が、鉄板を用いて作れるメニューの開発を地元の製麺業者と協力して行い、作り上げたのが始まりという。

昭和28年ごろには現在の様な焼きそばが完成、作り方が簡単で、材料も安価で手に入りやすかったことから、市内の居酒屋や駄菓子屋などで人気を博したという。2009年9月、地元横手で開かれたB級グルメの祭典「B-1グランプリ」で、八戸せんべい汁を押さえ見事第一位に輝いた。

横手焼きそばの特徴

横手焼きそばが運ばれてきてまず目に付くのが、麺の上にトッピングされた目玉焼きだ。この目玉焼きの黄身を潰して、焼きそばに絡めて頂く。このちょっとした作業がなぜか楽しい。目玉焼きハンバーグやとろけるオムライスもそうだが、なぜこうも黄身を潰して絡める作業は楽しいのだろう。食欲が二割増す気がする。卵を絡めることによってまろやかな味わいが楽しめる。

そして、一般的なソース焼きそばについている紅生姜の代わりに、福神漬けが添えられているのも特徴だろう。「ん？福神漬け？」と、最初はちょっと身構えながら口に運んでみると、不思議と福神漬け独特の甘さがとても合うのだ。

麺はすっとした角麺。横手焼きそばの水分（汁気）の多いスタイルにマッチする。味の決め手となる肝心要のソースは、各店それぞれ独自に出汁などをあわせたオリジナルのウスターソースを使用しているという。具は豚ひき肉、キャベツとシンプル。店に寄ってはホルモンなどが入る。

まろやかで柔らかい味わい、しんなりと炒められた麺がするすると胃の中に入っていく。食事のみならず、おやつや飲んだ後の〆にもぴったり。各店独自のウスターソースを使っているということは、それぞれの店の味わいに異なる魅力があるという事。横手を訪れた際には何店か食べ歩きをしてみるのもおすすめだ。

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横手焼きそば・俊太郎（しゅんたろう） DATA

• 場所： 秋田県横手市婦気大堤字婦気前140-1
• 交通： 横手インターから車で3分
• 駐車場： あり
• 期間： 通年
• 時間： 11：00～14：00/17：00～23：00
• 休み： 月曜日
• 料金： 横手やきそば520円・ホルモンやきそば 600円
• 問い合わせ： 0182-33-7118

横手市内の焼きそばを食べられる主な店