飯寿司
公開日: 2007年1月7日 | 最終更新日 2022年11月2日
飯寿司(飯鮓・飯鮨)
日本の発酵食品
飯寿司(飯鮓・飯鮨)とは
新鮮な魚、ほっけや鮭、コマイ、カレイ、にしんなどとキャベツ、にんじん、大根、しょうがなどの野菜や薬味を使い糀(こうじ)、塩とともに漬け込んだ発酵食品、それが飯寿司(いずし(飯鮓・飯鮨)。冬の寒い時期だけに作られる北の地方ならではの郷土料理だ。捌いて塩漬けにした生の魚を流水で塩抜きし、漬ける。この塩抜きの作業は、これでいずしの味が左右される程に大事な作業。抜きすぎると、味も無く保存も効かないが、足りなくても出来上がりが塩辛くなりすぎてしまう。
使用する魚や野菜は多少変わるが青森、秋田など東北地方(特に日本海側沿岸)にも同じスタイルの飯寿司(いずし)がみられる。乳酸発酵独特の甘みと酸味、そして得もいわれぬ深い味わいは、一度口にしたら忘れられないものだ。
新潟県魚沼地方のホッケ寿司。昔から正月用の保存食として、各家庭で作られてきたものだ。笹の葉で包むのが特徴で、この笹の葉の香りもホッケ寿司には欠かせない。糀と塩のみの他、山椒の葉、柚子の皮などを入れる事もある。
主に秋田県沿岸部で作られ食べられてきたハタハタのいずし。ハタハタ寿司。ハタハタと米糀、塩の他、かぶ、ニンジン、生姜、布海苔などを入れて漬けこみ、熟成させる。江戸時代から食べられているという秋田の伝統食。