武家屋敷通り
公開日: 2008年6月25日 | 最終更新日 2015年6月24日
五島藩の名残道
石と石の隙間から
小さな花がそっと顔を出していた
そのピンク色の可憐な花は
降り始めた雨を喜ぶように
斜めに健気に咲いていた
花びらについた小さな小さな雨粒が
道を逆さに映し出す
きらりと刹那輝いて
そして雨粒はぽとりと下に落ちた
天気予報は雨また雨
明日になれば晴れるだろうか
初めて福江島を訪れる人が何も情報を持たずにこの通りに迷い込んだら、きっと驚くに違いない。真っ直ぐ伸びる通りの両側に頑丈な石垣が数百メートルに渡って連なっているからだ。
かつての福江島、五島は一万二千石の小規模ながら、中央集権体制にのっとった藩政をしいたれっきとした藩であった。二十二代藩主・五島盛利は1634年に各地に散らばっていた豪族や五島藩士を福江に移らせ屋敷を建てさせたという。その名残が武家屋敷どおりである。保存状態がとてもよく、約400メートルに渡って、独特の形状をした石垣が連なっている。「こぼれ石」と呼ばれる石垣塀だ。大きな溶岩の塊を石垣上に積み上げ上部に小さな石を積み上げてある。その断面図は釣鐘のようで興味深い。ところどころにある門もいわゆる「矢を食い止める」薬医門(矢食い門)とよばれる堂々たる作りで、風格さえ漂う。
武家屋敷通りまでは港から歩いても10分ほど。道の中ほどにある福江武家屋敷通りふるさと館は、五島藩の武家屋敷跡にある体験施設で、バラモン凧の絵付け、草木染などの実演見学、体験ができるほか、軽食をとったりお茶をすることも出来るので、お勧めだ。
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福江武家屋敷通りふるさと館 DATA
- 場所: 長崎県五島市武家屋敷2-1-20
- 交通: 福江港から徒歩10分
- 駐車場: 有り
- 営業期間: 通年
- 営業時間: 8:30~17:00(7・8月は~18:00、郷土民芸の実演・見学は10:00~16:00、体験は10:00~15:00)
- 休み: 月曜(祝日の場合は翌日休、2・7・8月は無休)
- 料金: 入館料 無料・染織 1000円~・バラモン凧絵付け 1200円
- 問い合わせ: 0959-72-2083
武家屋敷通り
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