冬の鉄道風景 ローカル線の旅のすすめ 雪の車窓を眺めながら
公開日: 2024年1月30日 | 最終更新日 2024年12月13日
雪の車窓を眺めながら
鉄道で旅をするのが好きな人、それもローカル線でのんびりと旅をするのが好きな人であれば、車窓の外を流れていく雪の風景を見ながらの「冬のローカル線の旅」が好きだという人も多いのではないでしょうか。春の花々が咲き乱れる風景や夏の抜けるような青空の中を移動していく光景や秋の紅葉が目に入る絶景の車窓なども素敵ですが、冬には冬の、特に日本海側を走るローカル線から見える雪国の冬の景色には独特の寂寥感を伴う美しさがあります。
車を運転していると多少の緊張感がありますし、雪が降っていたりすれば視界も悪く、眠気が襲って来たり、いつも以上に疲労感が溜まったりもしますが、鉄道旅であればそれが一切ないのがいいところ。
ビールを飲みながらぼんやりと雪の風景を眺めたり、荒れる日本海を眼の端に入れながらワンカップをちびちび飲んだり、本を読みながら時折視線を上げて寒空の下の民家を見たり、ポカポカと暖かい中で(時には暑すぎて少しボーっとしたりもしながら)列車に揺られてガタンガタンと移動していく、心地よさ。
目的地に到着するのも大切ですが、鉄道での移動そのものが旅の目的にもなり得るような、素敵な時間が過ごせたりもします。朝夕は近隣の学校に通う学生で賑わったり、路線によっては意外に混雑していたりもしますが、都市部の列車に比べれば基本的に空いていることも多く、網棚に荷物を乗せ、席を確保したならば、後は降車予定の駅に着くまで、ひたすらのんびりゆっくりと過ごす。
場合によっては、目的地を決めない旅も良いかもしれません。車窓の外を流れゆく風景を見ながら、「ここぞ」という駅で降りてみる、それも一切の情報もなくふらりと降りてみる、というのも楽しいものです。駅前や町の方、または気の向くままに散策してみて、気に入ったらどこかで食事を取るというのも良いですし、その日はその町に泊まってみる、というのも最高です。
予定を立てない旅というのはもちろん多少の不安や不便、ハプニングもありますが、それも込みで「旅」として楽しめると、改めて今まで知らなかった旅の魅力に気が付くかもしれません。
知らない町の知らない民宿にふらりと立ち寄って泊まってみる、もしそこで素晴らしい食事にありつけたり、絶景に出会えたり、人との出会いがあったりしたならば、一生の思い出になるかもしれないのです。
もちろん、うまくいかないこと、失敗した、ということもあるかもしれません。あまり気に入らなかった、別の場所にすればよかった・・・、という時もあるでしょう。しかし、それさえも一つの経験として、自分の血肉にしていくことが出来れば、人としての経験値、人間力が一段アップしていくというもの。
近隣から在来線で出かけるのも勿論ありですが、フリー切符などをうまく使って、拠点となる駅へは新幹線や飛行機で移動し、後はのんびりローカル線の旅というのがおすすめです。
女性の場合は特に宿も大切だと思うので、ふらりと気に入った駅で降りる際には、あまり遅くない時間帯の方がおすすめです。いまいちその場所が気に入らなかった、宿がどこも空いていなかったなどという場合でも、一番近くの大きな町に行かれる位の余力(時間的にも体力的にも経済的にも)があると安心です。
自由で気ままながらも、要所要所で抑えるポイントを気を付けておくと、結果的により楽しい旅ができると思います。
一人で気ままに冬のローカル線の旅に出よう まとめ
旅に出て素敵な経験をしても、日常生活が劇的に変化するわけではないかもしれません。ストレスが一気に霧散したり、嫌味な上司が突然移動する、なんて中々思い通りにはいかないでしょう。それでも、ちょっとした素敵な記憶の積み重ねが、私達を生かしてくれる気がするのです。ほかの誰もわかってくれなくても、お天道様は見ています。頑張り過ぎず、自分を大事に、ローカル線のように、のんびりいきましょう!