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「男はつらいよ」 高木屋老舗

高木屋老舗

「東京・柴又」と聞くと、実際に足を運んだことがなくても、よく知っているような、懐かしいような、そんな気分になられる方もいることだろう。全48作品でのべ7957万3000人の観客を動員し、ビデオやDVD、テレビ放映なども合わせたら、さらに沢山の人達が目にしたであろう国民的映画「男はつらいよ」。渥美清演じる「寅さん」の、ひょうひょうとしていながらも義理と人情を重んじ、べらんめえでちょいとシャイで恥ずかしがり屋、頑固で優しくて、行き当たりばったりで喧嘩っ早いけどどこか憎めない、そんなキャラクターをこよなく愛しているファンも多いに違いない。

日本各地を旅し、ふとしたきっかけでマドンナに恋をして、達者な口上でもって祭りや街角でモノを売り、時には海外にまで行ってしまう、そんな寅さんが年に数回、ある日突然思い立ってふらりと帰る町、柴又。その柴又にある、寅さんが帰る場所であり叔父夫婦が切り盛りする草団子店「とらや」(くるまや)のモデルとなったのが、今も柴又で営業する高木屋老舗だ。

柴又の町は、山田洋二監督が初めて柴又を訪れた際に、その雰囲気が気に入って「男はつらいよ」の舞台に決定したという下町情緒溢れる所。そんな町の中心、柴又帝釈天の参道に明治時代に創業した高木屋老舗は、和菓子や軽食を出す店として、帝釈天を訪れる参詣客に親しまれてきた。

明治~大正期に建てられたという趣ある建物は今も現役で、名物の「草だんご」をはじめ、焼きだんご、塩せんべい、寅さんの顔の入った「寅さんせんべい」、くずもち、どら焼きなどの持ち帰り品を販売しているほか、店内でおでんや茶飯、あんみつ、ところてんなどを頂くこともでき、柴又を訪れる寅さんファン、帝釈天の参詣客に愛されている。

高木屋老舗
所在地:東京都葛飾区柴又七丁目7-4
交通: 京成線柴又駅から徒歩5分。

撮影場所

Japan Web Magazine 編集部

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