黒島町の薄明光線
冬の日本海でたびたび見かけるのが、薄明光線。太陽が雲に隠れている時に、雲の割れ目から放射線状に差し込む光だ。「天使の梯子」や「天使の階段」、「レンブラント光線」、ヨーロッパでは聖書の話から「ヤコブの梯子」とも呼ばれている。
純粋に風景として、とても美しいが、その美しさをさらに際立たせるのが冬の荒れた日本海と、どんよりとした重たい雲。まばゆい明るさの中で光がさしてもあまり目立たないが、暗く、沈んだ空気の中で突如光がさすと、対比的により美しくまぶしく感じる。白夜の時には太陽のありがたみを忘れがちだが、極夜の後には、太陽のありがたみをしみじみと感じるもの。光は、暗さがあって後、そのまばゆさを解き放つ。
今は苦しくともつらくとも、光の射す明日はある。