陣馬の滝
公開日: 2009年5月5日 | 最終更新日 2024年4月21日
源頼朝ゆかりの美しい滝
駐車場に車を止め、歩くこと1分、木立を抜けて目に飛び込んでくるのは実に平和で美しい光景。
左手にさらさらと清流が流れ、光がきらきらと舞っている。
目を奥にやると、高さ5メートルほどの壁のようになった岩の上部と途中の隙間から無数の美しい白糸のような水が流れ落ちている。
そのごつごつとした岩はその昔富士山から流れ出た溶岩が固まったもの。上流からやってくる水と、その溶岩の隙間から滲みだす富士山の湧水が幾筋もあわさって、まさに白い絹の様な美しい筋模様の滝を作り出している。
滝とその周囲一体はとても清らかな気に包まれ、穏やかなお天気の午後など、何時間でもノンビリとしていたいような心地よさだ。まさに妖精でも飛んでいそうな程、平和で優しい情景なのだ。
その滝の名は「陣馬の滝」。
源頼朝が巻き狩りをした際に、「陣」を張ったことから名づけられたという。富士山の湧き水を源流とする五斗目木川(ごとめき)にかかる美しい滝だ。
陣馬の滝 詳細情報
かつては地元の人以外は知る人ぞ知る存在であったこの「陣馬の滝」。その美しさと静寂な雰囲気でまさに隠れ家的、穴場的な存在でありましたが、テレビやSNSなどで紹介されたこともあり、いつの頃からか多くの人が訪れる人気の滝となりました。
滝といっても、「水量が多く、流れが激しくて迫力のあるタイプの滝」ではなく、「水量が少なく、優しくて穏やかなタイプの滝」である「陣馬の滝」。とても冷たいながらも清らかで美しい水で、川も浅くて流れも穏やかな清流なので、子供たちが水遊びをするのにも最適。夏休みの時期などは、滝のすぐそばにある10台ほど駐車可能な駐車場(陣馬の滝 第1駐車場)はすぐ満車となって車を止めることができないほどに混み合うこともあります。
第一駐車場から陣馬の滝までは「陣馬の滝遊歩道」を通ってすぐですが、第一駐車場のそばの道は細い上に曲がりくねっており、大きな車同士の場合は離合困難になることも。あまり運転に自信がない場合、または第一駐車場が満車の場合は、すぐ手前の「県道朝霧富士宮線」を上がったところに「陣馬の滝 第2駐車場」が整備されていますので、そちらの利用をおすすめします。第二駐車場から陣馬の滝までは、気持ちの良い道を5分ほど下ってすぐです。
「陣馬の滝遊歩道」を進み、目の前に滝が見えてきて下に降りると、すぐ右手側に湧水を汲めるようにパイプが出ています。とても清らかで美しい水であり、溶岩層を抜けて出てきた「富士山の湧水」なのでとても美味しい水ではありますが、周辺に草も生い茂っており雨の後などは影響も少なからずありそうなので、そのまま直接飲むのはあまりおすすめできません(「湧水を飲用される方は、煮沸などをしてご利用ください。」という富士宮市役所の看板もたっています。)が、ペットボトルなどで持って帰り、沸かしてから飲むととてもまろやかで美味しいお水です。(滝の水は、溶岩からしみだしてきた水と上流から流れ落ちてきた川の水が合わさっているので飲まないほうが無難です。)
滝へのアクセスは、遊歩道から川原に降りると、そこそこ足元は悪い(石がごろごろしていて、その間を水が流れています)ので、裸足になるかサンダルなど濡れても良い履き物をおすすめします。その年、その日の水量にもよりますが、石と石を渡りながらなんとか濡れずに滝のそばまで行くことも不可能ではないですが、滑りやすく転ぶ可能性もありますので、十分お気を付けください。ちなみに「陣馬の滝」付近の川原などではバーベキュー等は禁止されています。
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陣馬の滝(じんばのたき) DATA
- 場所: 静岡県富士宮市猪之頭
- 交通(公共交通機関で): JR身延線富士宮駅から富士急静岡バス猪の頭行きで40分、遠照寺ホステル入口下車、徒歩5分
- 駐車場: 有
- 期間: 通年
- 問い合わせ: 0544-22-1155(富士宮市商工観光課)/ 0544-22-1111(富士宮市役所)
陣馬の滝