えびす(べろべろ・べっこう)
公開日: 2012年12月3日 | 最終更新日 2015年6月28日
べっ甲色のお惣菜
黄金色の見た目も美しいこの食べ物は、えびす、べろべろ、べっこう、えべす、はやえべすなどと呼ばれる郷土のお惣菜。寒天に溶き卵、しょうがを入れ、醤油や砂糖で味付けをして固めたものだ。ぷるぷるっとした食感としょうがの香り、見た目の華やかさが印象的。かつては貴重だった卵を使ったこのお惣菜は、お多福豆などと共に盛り付けられ、ハレの料理として正月や春秋の祭りの際に食べられるほか、昨今はスーパーなどでもお惣菜として普通に売られている。石川県内でも、金沢や能登地方では醤油を多めに入れた褐色に、小松や加賀地方ではより透明感のある薄い色に仕上げることが多いという。石川県のほか富山県などでも食される北陸地方の郷土の味だ。
大きめのバットなどに入れて冷やし固める。地域によっては、胡桃や素麺、椎茸などをいれたり、不祝儀の際には卵の変わりに湯葉を使ったりするという。