江迎本陣跡
公開日: 2008年5月12日 | 最終更新日 2015年5月19日
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松浦公本陣屋敷
平戸から佐世保を経て長崎街道へと合流する、江戸時代に整備された街道の一つ平戸往還(平戸街道)には本陣が6か所設けられていた。そのうちの一つがここ江迎宿の江迎本陣。平戸藩主の参勤交代等の際、往路の第一夜、帰路の最終夜の宿泊本陣として利用されたという。平戸藩主・松浦熈(ひろむ)公によって1830年(天保元年)に整備された建物は、御成門、御成の間、式台の間、次の間、重臣控えの間、奥の間等が残されているほか、裏山の崖を利用した庭園と池からなる築庭、京都の庭師によって造られたという水琴窟、家具や汁器に至るまで往時の雰囲気をとどめており、長崎県下でも本陣の形態を唯一当時のままの姿で見ることのできる貴重な文化財だ。隣接する山下家もと蔵とともに長崎県史跡に指定されている。
江迎本陣と山下家(潜龍酒造)
本陣は一般的に、大名や旗本、幕府役人専用の宿泊所として、地元の名士や名主などの屋敷が指定されることが多かった。江迎本陣に指定され、本陣跡を現在も所有する山下家(潜龍酒造株式会社)は、元禄年間(1688年~1704年)に酒造りを始めたとされる旧家で、本陣の隣にある、釘を一切使用せず二階まで1本の柱で支えられているという構造を持つ酒母蔵(もとぐら)が創業当時のまま残っており、往時の雰囲気を今に伝えている。(本陣跡とともに見学は要予約。問い合わせは潜龍酒造:0956-65-2209)
江迎本陣周辺の観光スポット・見どころ・イベント
白岳公園
標高373mの白岳にある、江迎町のシンボルとも言える白岳公園。四季おりおりの美しい自然を堪能することができる。伊万里湾、平戸の瀬戸、九十九島、五島列島が一望できる白岳の頂上へは、健脚コース、ファミリーコースの登山道で。自然観察を兼ねたハイキングやピクニックなどに最適なスポットとして、多くの人々に親しまれている。車を横付けしてアウトドアライフが満喫できるオートキャンプ場をはじめ、フリーテントサイトや常設テントを設置。グラウンドゴルフやバトミントンが楽しめる多目的広場、ターザンロープ、アパッチ砦などの遊具が揃った冒険の広場、展望の丘、菖蒲園、冒険の広場と多目的広場を結ぶフロート橋など、自然に触れ合いながら、アクティブに楽しめる施設が充実している。
- 住所:長崎県佐世保市江迎町奥川内253-6
- 交通:西九州自動車道佐々ICより車で20分
- 時間:10:00~17:00
- 料金:キャンプ利用料(1泊2日) フリーキャンプ(30区画)2,000円、オートキャンプ(10区画)3,000円、常設テント(12区画)4,000円
- 休み:火曜日
- 問い合わせ:0956-66-9334
潜竜ヶ滝
江迎川上流にかかる落差約20m、滝壺の深さ約6mの滝で、竜神が潜んでいるかのような神秘的な雰囲気の漂う滝。1829年(文政12年)に平戸藩主・観中公が命名、入口に鳥居や石垣などを造らせ、周辺一帯を聖域と定めたという。国道204号線から「潜竜ヶ滝」の看板を北方向およそ2kmばかり入った山中にある。
- 住所:長崎県佐世保市江迎町田ノ元
- 交通:松浦鉄道西九州線・潜竜ヶ滝駅より徒歩30分
- 問い合わせ:0956-66-2111
千灯籠まつり
「江迎といえば千灯籠、千灯籠といえば江迎」といわれるほどの江迎を代表する祭り。わっしょい、わっしょいという賑やかな掛け声とともに、子どもたちが神輿にのせた木彫りのお地蔵様をかついで寿福寺の山門から嘉例川へとむかい、川に着くと、神輿のまわりを取り囲んでお地蔵様に水をかけるという、水かけ地蔵まつりとともに開催される。高さ25メートルの日本一高い灯籠タワーと花火のコントラストは圧巻。
- 交通: 江迎バスセンター下車すぐ
- 開催日:毎年8月23日・24日
- 問い合わせ:千灯籠実行委員会 080-3341-1865
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江迎本陣跡(えむかえほんじんあと) DATA
- 場所: 長崎県佐世保市江迎町長坂209
- 交通(公共交通機関で): 松浦鉄道江迎鹿町駅下車、徒歩約10分。江迎バスターミナルより徒歩5分
- 交通(車で): 西九州自動車佐世保中央ICより35分。国道204号沿い
- 駐車場: あり
- 期間: 通年
- 時間: 8:15~16:45(本陣屋敷見学は要予約。大人100円/中学生以下無料 *20人以上50円)
- 休み: 定休日 予約制
- 問い合わせ: 0956-65-2209
江迎本陣跡
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