八高線に乗って

八高線

山手線、京浜東北線、中央線、総武線、常磐線、青梅線、南武線、京成線、東急線、京王線、小田急線、東武線、西武線、京急線、ゆりかもめ、東京メトロ、都営地下鉄、東京モノレール、etc。さすがは日本の首都・東京。都内を走る路線をざっと挙げただけでも、その数の多さに改めて驚く。

とはいえ、大抵の人は普段乗車する路線は限られていて、ほかの路線にはあまりなじみがないのではないだろうか。例えば、東京の東側に居住し、職場や学校は都心部、という人は、南武線や奥多摩線、西武国分寺線などにはあまり縁がないだろうし、西側に住んでいる人は、東武線や埼京線、舎人ライナーなどにあまり馴染がないだろう。

初めての営業先や、知人の家に行く際、なじみの薄い路線で、乗るべきなのは特急なのか快速なのか快速急行なのか特別快速なのか、どこ行に乗ればいいのか迷ってしまい、とりあえず乗ってはみたものの目的の駅を通過、また逆方面に戻って挙句の果てに遅刻、なんて失敗をしたことがある方も少なくないに違いない。日常生活圏内ではないのだから仕方ないと思いつつ、なんでこんなに東京の路線は複雑なんだ!とひとしきり・・・。

さて、今日の一枚は、そんな東京都内を発着する数ある路線の中でも(沿線の住民の方を除いて)、おそらく多くの方になじみの薄い路線の一つではないかと思われる路線だ。

東京の八王子市と群馬県の高崎市を結ぶその名も八高線。八王子駅と高崎駅(正式には倉賀野駅)の間、約92.0キロメートルをおよそ2時間半で結んでいる。開業は1931年(昭和6年)、倉賀野駅~児玉駅間を結ぶ八高北線と八王子駅~東飯能駅間を結ぶ八高南線が、それぞれ7月と12月に開業、その後延伸して1934年(昭和9年)10月6日に全通し八高線となった。

現在の一日の利用状況は、八王子~倉賀野間の平均通過人員8,680人(2014年度)。ちなみに、山手線の品川~田端(新宿経由)が1,077,568人というから、およそどんな感じか想像できるだろうか。

八王子から高崎(または逆方面)に行く場合、この八高線こそが八王子と高崎を寄り道せずに結んでいる路線であるのにもかかわらず、実際には、中央線と高崎線(時間帯によっては武蔵野線経由)という地図上では大回りな経路で行く方が早くついてしまうことも多い、不思議な立ち位置の路線でもある。JR東日本の路線図(pdfファイル)やグーグルマップ、乗換案内のアプリなどを見て頂ければ、その大回りの具合と所要時間がお分かりいただけるかもしれない。

一日の運行本数も少なく、終電も早い、そして時間もかかる。それでも、車窓を流れる風景や、山手線にはないのんびりとした雰囲気、比較的手軽に旅情を味わえることもあり、電車好き、旅好きには人気だ。一度は乗ってみたい、そして一度乗ったら、しばらくしてまた乗ってみたくなる、不思議な魅力のある路線なのだ。

もし、八高線に乗りに出かける場合は、八王子から高崎方面への下りに乗るのが、おすすめだ。人口約58万人の都会・八王子市から、車窓は次第に長閑なものになっていく。50分ほど走ると高麗川駅。ここで高崎方面行に乗り換えだ。場合によっては1時間ほど待たなくてはいけないので、駅の周辺を散策できる。例えば、高麗神社へは駅から徒歩で約20分ほどだ。高麗川駅から高崎行に乗ったら、96分で高崎に着く。高崎に着いたら、名物の上州カツ丼を味わうのを忘れずに。

高崎駅周辺の観光スポットとしては、駅から徒歩約15分の所に、高崎城、バスで20分で少林山達磨寺、バス約25分で、高崎観音として知られる白衣観音などがある。

撮影場所

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