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ジャンジャン横丁 大阪の魅力に溢れたストリート

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ジャンジャン横丁の魅力

昭和の香りが漂う、大阪の下町 ソウルフード横丁

大阪の下町情緒あふれる「新世界」の一角にある「ジャンジャン横丁」。正式名称は「南陽通商店街」といいますが、地元の人にも外から訪れる人にも圧倒的に「ジャンジャン横丁」の名で知られています。

その名前の由来は諸説ありますが、昭和の初め頃の賑わいを記した本にも「店々から聞こえてくる賑やかな声や、三味線や太鼓の音がジャンジャンと響いていたこと」などが書かれており、その活気ある様子からいつしか人々に「ジャンジャン横丁」と呼ばれるようになったと言われています。

横丁に足を踏み入れると、そこはまさに昭和の時代へタイムスリップしたかのような光景が広がっています。昭和生まれの人々、特に昭和50年以前に生まれた人々には懐かしくも刺激的な、そして平成以降に生まれた人々にとっても、リアルタイムに知らなくともどこかで見聞きした風景が目の前に現出したような光景は魅力的なもの。

レトロな看板が連なり、活気あふれる声が飛び交う様子は、昔ながらの大阪の賑わいを象徴しているかのようです。

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今や全国区のグルメとなった名物の串カツ店をはじめ、飲み屋、寿司屋、もつ焼き屋、うどん屋、喫茶店などの飲食店や、将棋・囲碁場(将棋・囲碁クラブ、もしくは将棋道場・碁会所)、遊戯場、床屋💈などが軒を連ねて、昼間から飲んでいる人々などで賑わっています。

戦前から今に至るまで賑わうこのジャンジャン横丁の活気と喧騒の極みは戦後すぐの頃から高度成長期にかけての頃ともいわれ、開高健の「日本三文オペラ」でも

“新世界そのものは、美術館のある丘のしたにひろがった、むらむらとした湿疹部、または手のつけようもなくドタリとよこたわった胃袋とでもいえるようなところだから、ジャンジャン横丁はそれにつづく腸管みたいなものである。フクスケはその腸管のなかを流れる青い夕靄(ゆうもや)の川のなかにただよっていた。”

その混沌とした雰囲気が独特の筆致で描き出されています。(綺麗で美しい世界とは対極の、乱雑ながらもエネルギー溢れる世界は思わず引き込まれます。おすすめです)

また坂口安吾の「新日本地理」にも平易な文体で詳しく当時の雰囲気が描かれているので興味のある方はぜひ読んでみてください。

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食い倒れの街ならではのグルメ

ジャンジャン横丁の魅力は何と言っても、その豊かなグルメ。ご存知のように大阪といえばその昔から「食い倒れの街」として知られ、梅田や新地、南、天満、京橋、鶴橋など、高級から日常的なグルメまで、和洋中エスニック様々な新旧グルメを楽しむことができる場所が点在していますが、特にこのジャンジャン横丁は、ざっかけながらも、この地に根ざす荒々しい中にも優しさとユーモアに溢れた空気感を感じながら飲食を堪能できる場所。大阪を代表するグルメの一つ「串カツ」発祥の地といわれる一帯には多種多様な飲食店が軒を連ねているので、通天閣のついでにちょっと立ち寄るだけでも楽しいですが、そぞろ歩きながら幾つもの店や場所をのんびりハシゴするのがおすすめです。

ジャンジャン横丁の串カツ

串カツは、大阪を代表するB級グルメの一つ。今や東京をはじめとした都市部にも多くのお店がありますがやはり本場の雰囲気と味わいは格別。「ソース二度漬け禁止」を守りながら、揚げたて熱々の串カツを頬張るのは、至福のひとときです。

大阪グルメを語る上で欠かせない「たこ焼き」や「ホルモン焼き」も外せません。本場大阪ならではのリーズナブル値段のたこ焼きの、外はカリッと中はトロッとした食感、香り豊かなその味わいは、老若男女問わず愛されています。

肉好き、もつ好きにはたまらない、ホルモン焼き店、もつ焼き店も人気。戦後の闇市の頃には「何のどこの部位ともわからない」ようなモノも提供されていたような話もありますが、もちろん現在では格安ながらも新鮮なホルモンを、丁寧に下処理してさばき、それを焼き上げた、香ばしく脂たっぷりジューシーな味わいは、ビールやコップ酒との相性も抜群です。

そのほか大阪で愛されているご当地飲料「ミックスジュース」発祥といわれる、1948年(昭和23年)に創業の喫茶店「千成屋珈琲」も忘れずに。「熟れすぎて売り物にならない果物を利用した飲み物を」ということでかつては果物店であった創業者が考案したという、今でいうスムージーのような滑らかで香り豊かな飲み物は記憶に残ること間違い無し。

いずれも綺麗でオシャレなかわいい店舗などとは中々いかないかもしれませんが、気張らず肩の力を抜いて、地元の雰囲気を心ゆくまで堪能しつつ、のんびりグルメな時間を楽しむには最高です。

庶民的な雰囲気と人情味

ジャンジャン横丁の魅力は、グルメだけではありません。街や地域に満ちる独特な空気感、店先で立ち飲みをしている人、大勢でわいわい楽しんでいる人、様々な人々が行き交う様子は、タワマンや高層ビルが立ち並ぶ小綺麗な最新スポットにはない、人間的な温もりというか、昔ながらの人情味のような、ほっとする感じに溢れているのです。(もちろん、丁寧、清潔、上品とはまた違う、直接的、直情的な部分があるのも確かなので人によっては好みがあるかもしれません)

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店の人や他の客との会話も、ジャンジャン横丁ならではの楽しみの一つです。気さくな店主が、おすすめのメニューを教えてくれたり、地元の情報を教えてくれたりするかもしれません。

新旧が混ざり合う魅力

近年では、昔ながらの雰囲気を残しつつも、新しい試みを始めるお店も増えてきました。例えば、おしゃれなカフェや、こだわりの食材を使った料理を提供するお店などです。

老舗の店と新しい店が共存することで、ジャンジャン横丁は常に進化を続けています。何度訪れても、新しい発見があるのが魅力です。

ジャンジャン横丁 まとめ

ジャンジャン横丁は、大阪の食文化と人情味を凝縮したような場所です。活気あふれる雰囲気の中で、ざっかけながらも安くて美味しい料理を味わい、地元の人々との交流を楽しむ。そんな時間が、あなたをきっと笑顔にしてくれるでしょう。

もし大阪を訪れる機会があれば、ぜひジャンジャン横丁に足を運んでみてください。きっと忘れられない思い出になるはずです。

余談ですが個人的には、一番最初にジャンジャン横丁を訪れた際に飲んだ「スッポンの血のワイン割」の鮮烈な見た目と意外な飲み口が、10年以上経った今も印象に残っています。

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地図

Japan Web Magazine 編集部

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