「静岡県地酒まつり in Tokyo 2014」レポート
公開日: 2014年9月10日 | 最終更新日 2022年10月17日
「仕込み水」
会場内には、和らぎ水として、各酒蔵の「仕込み水」が置かれていた。日本酒の八割は水分。ということは、「水の味」も「酒の味」に大いに関係しているということ。通常、酒と、仕込み水を同時に楽しむことは中々難しいが、ここではそれができてしまう。ウイスキーも産地の水が一番相性が良いというが、日本酒だって同じこと。ウイスキーのように水割りにこそしないものの、飲みほした酒と、後から飲んだ仕込み水が身体の中で混じり合って、細胞に浸透していく。その相性の良さは、まさに透明な融合だ。
「酒を味わい、そのすぐ後で、その酒の元となった「仕込み水」を味わう」。何とも贅沢で至福な時。楽しさ倍増だ。
「フード」
会場に用意された料理の数々。静岡名物「黒はんぺん」をはじめ、きぬかつぎや、ポテトフライ、唐揚げ、サーモンなど盛りだくさん。
「お茶」
入り口わきに設置された静岡のお茶の試飲コーナー。さすがは静岡茶。冷たくても熱くても薫り高くて美味。
正直に告白すると、静岡県の地酒に対して、今まで特にこれといった強い印象を抱いていなかったのは確かだ。これまでも何度も頂く機会があり、飲めば美味しいなと思うのだけど、静岡県内を旅している時以外は静岡の地酒にめぐり合う機会があまりなかったのと、新潟や広島、青森、福井といった地域の地酒の印象が強すぎて、自らすすんで静岡の地酒を探したり、注文したりしてこなかった、というのもある。
しかし、今回の静岡県地酒まつりでの各蔵元の酒をいくつも試飲して、印象が随分と変わった。単にその美味しさを知らなかっただけだったのだ。
個人的に静岡県に縁があり、思い入れが強いことはおいておいても、是非とも静岡の地酒をもっともっと味わってみたいと思った。静岡県の誇る素晴らしい食と共に。
読者の皆さんにも「静岡地酒まつり」の雰囲気が少しでも伝わり、静岡の地酒に興味をお持ちいただけたなら幸いだ。
2014年10月には静岡県浜松市にあるオークラアクトシティホテル浜松 にて「第27回 静岡県地酒まつり in 静岡2014」も開催される。
開催日時は10月1日(水) 18:00~20:00 (受付開始17:30)。入場料は2500円。詳細は静岡県酒造組合のサイトへ。
静岡地酒ファンはもとより、今まで静岡の地酒にあまり縁がなかったような方々も是非足を運んでみて頂きたい。