「天下祭り」の一つにも数えられた根津神社の祭礼　江戸情緒漂う美しい祭り

公開日: 2023年9月18日 | 最終更新日 2023年9月20日

天下祭りの一つにも数えられた由緒ある江戸の祭り

「江戸城の鎮守」にして江戸の町全体を守護する「江戸の総鎮守」でもあった「神田明神」のお祭りである「神田祭」、徳川家の産土神（うぶすながみ）であり「江戸城の鎮守」であった赤坂の「日枝神社（山王権現）」のお祭りである「山王祭」と並び、江戸の「天下祭り」の一つに数えられたこともある東京・根津の「根津神社」の例大祭のうち「神賑行事」が2023年9月16日・17日に行われました。また、例年9月21日に行われる「例祭式」の神事が今年も予定通り厳かに行われます。

16日・17日の神賑行事では、「神事」として神楽殿にて浦安舞や三座ノ舞が奉納・披露されたほか、松本源之助社中による神楽奉納も行われました。また、境内には露店が立ち並び、昼も夜も沢山の人で賑わっていました。

徳川家宣が奉納した3基の大神輿「宮神輿」が渡御する「神幸祭」は4年に一度行われるのですが、今年は蔭祭りの年に当たるので「宮神輿」の渡御は行われません。

今年は、氏子各町の大人神輿と子供神輿、山車が、各町内と不忍通り及び根津神社周辺を練り歩き、担ぎ手や関係者らの熱気、観覧者の感嘆と感動で一帯は興奮の渦に包まれていました。

神楽や境内の露店の風景と共に、勇壮な神輿の渡御と宮入の風景をお届けします。

根津神社　例大祭　まとめ

国内外からの観光客でにぎわう人気のスポット「谷中」や「千駄木」、そして東京大学などにも近い東京の下町「根津」に鎮座する根津神社。創建は今から1900年以上前ともいわれる古社で、江戸城を築いた太田道灌や、徳川家ともゆかりの深い由緒ある神社です。普段は緑豊かで広々とした境内は、静かで落ち着いた雰囲気に満ちていますが、祭りの時期ともなると近隣の人々をはじめ、多くの人たちで賑わいます。

地元の子供たちやその親御さん、小さい頃から遊びに来ていたのかもしれない10代後半～20代前半くらいの友人同士や恋人たち、楽しそうに話す年配の大人たち、日本在住なのか日本旅行の途中なのか感動と興奮の面持ちで神輿の写真を撮影したり神楽を物珍しそうに観覧する人々。様々な人たちが入り混じり、祭りならではの楽しく華やかな気配で充満しつつ、どこか穏やかで、豊かな情緒にあふれているような気がするのは、この根津神社や町の持つ歴史と伝統と絆と優しさによるところが大きいのかもしれません。

普段の人が少ないゆったりとした根津神社もとても素敵です。訪れたことがない方は、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。

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