大日ヶ岳
岐阜県の高山市と郡上市にまたがって聳える標高1,709メートルの大日ヶ岳は、717年(養老元年)、白山を開山したことでも知られる泰澄上人が、山頂に大日如来を祀り、開山したと伝えられている山。越前国麻生津(現在の福井県福井市南部)に生まれた泰澄上人は、14歳の時に出家し、越智山で十一面観音を祀って修行を積んだ後、(越智山はその後、白山修験の支流の修験道場として栄えている。)、702年(大宝2年)に、文武天皇から鎮護国家の法師に任命されている。717年(養老元年)に白山を開山、その白山を登る際に大日ヶ岳の山頂へと至り、開山したとされる。
中世から江戸時代にかけて、山岳修行の山として栄え、現在も山頂には大日如来の石像が祀られているが、現在は、もっぱら登山の対象として、また冬場に雪が多いこともあって、バックカントリーやスノーハイク等を楽しめる山として知られている。
ダイナランドスキー場からアクセスすると約2時間半ほどで山頂に到達することができ、天候が良ければ、山頂からは白山主峰をはじめ、遠く乗鞍岳や槍ヶ岳、御嶽山なども望むことができる大パノラマが広がる。カタクリ、イワウチワ、イワカガミ、オオバキスミレなどの山岳植物を豊富に見ることができるのも魅力だ。