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三千院

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「京都大原三千院~」で始まる「女ひとり」はデューク・エイセスが歌って1965年にヒットした「にほんのうた」シリーズの一曲。

京都を舞台にしたこの曲は、歌詞の中に栂尾の「高山寺」、嵐山の「大覚寺」と、京都でも由緒ある寺院が幾つか出てくるのですが、やはり歌詞の最初、曲の始めに歌われる「三千院」のフレーズのインパクトは大きく、「女ひとり」がヒットすると全国から大勢の観光客がここ大原の三千院に詰めかけ、大型観光バスが列をなしたといいます。

そんな喧騒も今は昔。

海外からもたくさんの観光客がやってくる「清水寺」や「伏見稲荷」と比べると、比較的静かで落ち着いた佇まいの「三千院」は、京都市中心部から約1時間、京都府京都市左京区大原の、周囲に豊かな緑の広がるエリアに位置しています。

このあたり一帯は、かつて貴族や修行者が隠棲の地としたところで、豊かな自然の中に「寂光院」・「勝林院」・「来迎院」・「桂徳院」などの寺院が点在し、趣のある雰囲気を作り出しているところです。

三千院は、天台宗五箇室門跡寺院の一つで、天台宗の開祖最澄が延暦年間(782年~806年)に比叡山東堂に結んだ庵にその端を発するという由緒正しき寺院。その後、慈覚大師円仁に引き継がれ、以後、皇族が住職を務める門跡となり、比叡山東麓の坂本、さらに洛中や東山の各地へ移転を繰り返しました。1871年(明治4年)に現在地の場所に移ってきています。

土地の傾斜を活かして建物が配置されている境内には、緑鮮やかな様々な種類の苔が生え、梅雨時には数千株のアジサイが咲き誇り、秋には見事な紅葉に彩られます。

京都市指定名勝庭園である聚碧園と有清園のほか、重要文化財に指定されている往生極楽院、本堂、宸殿などが建ち、全体が見事に調和している極上の空間。訪れるものの目を引き付けて離さない、美しい景観が広がっています。

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文化財

国宝 阿弥陀三尊坐像

往生極楽院の本尊。平安時代末期の1148年(久安4年)の作。2002年に国宝に指定されています。

重要文化財 往生極楽院

1148年(久安4年)の建立。入母屋造、杮葺き。高さ2.3メートルの国宝・阿弥陀三尊像を堂内一杯に安置するため、船を逆さにしたような船底天井とよばれる構造。かつては、堂内は極彩色の壁画が描かれていたといいます。

往生極楽院のほか、木造救世観音半跏像、木造不動明王立像、木造不動明王立像、慈覚大師伝、性空上人伝記遺続集、四天王寺縁起残巻、古文孝経、帝王系図、三千院円融蔵典籍文書類3,021点が重要文化財に指定されています。

三千院へのアクセス

公共交通機関で

JR京都駅から京都バス17系統ほか、大原方面行きで約1時間、終点で下車し、そこから徒歩で約10分。

車で

名神高速京都東ICから国道161号線・湖西道路経由、真野ICで下り、「途中」方面を経由し大原へ。併設の駐車場はないので、近隣の駐車場へ。

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青蓮院、妙法院とともに、天台宗の三門跡寺院の1つに数えられている。

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