ヒメジョオンとミツバチ
道端で、ヒメジョオンにとまるミツバチを見つけた。糸の様に細やかな花びらのハルジョオン。その上で、ミツバチは夢中になって花粉を集めている。
「花とミツバチ」という組み合わせは、なぜこうも見ているだけで幸せな気持ちになるのだろう。もしかして「プーさん」みたいに、そのむこうに黄金色に輝く素敵な蜜を想像してしまうからだろうか。
今では日本中の道端や野原などで見かけるヒメジョオンは、北アメリカ原産のキク科ムカシヨモギ属の植物で、日本には1865年頃に観葉植物として持ち込まれたという。ところが、1つの個体で4万7千以上と種子の数が多く、根茎によって群落を形成、なおかつ種子がの寿命が35年と長いこともあって繁殖能力が旺盛で、明治時代にはすでに雑草となって各地に広がってしまったとか。
見ているだけなら可憐でかわいらしいこの花も、日本の在来種を駆逐してしまう可能性があるとして、同じく北アメリカ原産で見た目もよく似た「ハルジオン」と共に「要注意外来生物」「日本の侵略的外来種ワースト100」にその名が挙げられているのだ。もちろん、ミツバチはそんなことはどこ吹く風と、懸命に花粉を集め続けていた。