沖縄の古民家 日本の古民家 「中村家住宅」
公開日: 2024年1月6日 | 最終更新日 2024年1月6日
沖縄の伝統的な古民家
沖縄県の那覇市から直線距離にして北東方向に約15キロメートルほどの場所に位置する中城城跡(なかぐすくじょう)。14世紀頃に、築城の名手とされた「護佐丸」によって完成したという城で、世界遺産にも登録されている国の史跡です。その中城城跡から700メートルほど北に、琉球の赤い瓦屋根が印象的な古民家があります。それが「中村家住宅」です。
こちらの家屋は、琉球の伝統的な建築様式、太平洋戦争の激戦地となった沖縄本島でその多くが失われてしまった貴重な昔の沖縄の家構えが残っているとても貴重な建築物なのです。
1972年の沖縄返還の年に国の指定重要文化財となったということでもその貴重さをうかがい知ることができるでしょう。18世紀の半ば頃に築かれたというこの建物は、台風の多い沖縄では必須となる琉球石灰岩の石垣と防風林でもある「フクギ」の木でぐるりと周囲を守られ、「ウフヤ」と呼ばれる「母屋」や、「アシャギ」と呼ばれる「離れ座敷」、トゥングワと呼ばれる「台所」などのほか、敷地内に「メーヌヤー」(納屋)や「高倉」、フール(豚小屋)なども併設されています。立派な柱は、元々は士族の家屋であったのを移したものだとか。それは、当時士族以外には使うことが許可されていなかった木材である「チャーギ(犬槇)」や「イーク(木斛)」が用いられていることからも証されているといいます。
今や貴重な琉球時代の面影を残す素晴らしい古民家、中城城跡に訪れる際にはぜひ合わせて足を運んでみてくださいね。
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国指定重要文化財「中村家住宅」(なかむらけじゅうたく) DATA
- 場所: 沖縄県中頭郡北中城村大城106
- 交通(公共交通機関で):
- 交通(車で): 那覇市内より車で約35分、約17キロメートル
- 駐車場: あり
- 期間: 通年
- 時間: 9:00 〜 17:00
- 休み: 水曜日・木曜日
- 料金: 大人500円 中高生 300円 小人200円
- 問い合わせ: 098-935-3500