雲取山

公開日: 2007年2月22日 | 最終更新日 2023年5月17日

東京都最高峰の山

「東京」といって、思いつくものはなんでしょうか。大都会、日本の首都、政治経済の中心、高層建築、ファッション、ショッピングエリア、混雑、渋滞、ラッシュ。新宿、品川、六本木。渋谷、白金、恵比寿、青山、表参道、代官山、自由が丘、田園調布。池袋、上野、五反田、銀座に目黒。浅草や神田、日本橋、谷中、根津、下谷、深川に代表される下町情緒溢れる地域。

様々な顔を持った大都市。それは人の沢山居る場所。様々な物が溢れる場所。美味しいものやおしゃれなものや可愛いもの、面白いものに出会える場所。東京スカイツリーや東京タワー、東京ゲートブリッジを思い浮かべる人もいるかもしれません。

そんな大都会・東京に、冬になると雪山と化す標高2000メートルを越える山があることをご存知でしょうか。

大都市の喧騒が嘘の様に、豊かで美しい自然に囲まれた奥多摩のさらに奥、東京都の最西端にある山、それが標高2017メートルの「雲取山」です。

雲取山は、新宿から直線距離にして約70キロほどの場所にあります。東京都と山梨県、埼玉県の三県に跨って聳え、秩父多摩甲斐国立公園のほぼ真ん中に位置するこの山は、東京都で一番高い山であると同時に、東京の水源林のある重要な山でもあるのです。

今日は、そんな雲取山の風景をお届けしましょう。

雲取山とその周辺の魅力をフルスクリーンで見る

日没後の雲取山山頂から見た東京都心の夜景

東京都の最高峰である雲取山は眺望の良さでも知られる山。

奥多摩や奥秩父、奥武蔵、丹沢の山々、晴れていれば、富士山や浅間山、大菩薩嶺、南アルプスの峰々なども見ることも出来ます。近くに民家もないために比較的星も綺麗。しかし、なんといっても圧巻なのは、東の方角に見える都心の夜景。周囲の闇とは対照的に、遠方で煌々と眩く光る大都会の興奮が、輝く帯となって広がっています。

その美しさと、自分がこの瞬間その中に存在していないという不思議。それは喧騒の炎熱からの逃避。寂寥感を伴わない心地よい孤独の時間です。

夜明けの雲取山山頂から見た風景

山頂から見る夜明けの風景もまた綺麗。眠らない町「東京」の残光と、登り来る太陽の光が交差しながら織り成す風景は実に印象的です。

雲取山登山ルート

雲取山山頂へは様々なルートで到達可能。健脚なら日帰りも不可能ではありませんが、出来ることなら余裕をもってスケジュールを組みたいもの。厳冬期は30センチメートル以上の積雪がある可能性も高く、また雪が無くても寒さで凍結している箇所もあるので、アイゼンは必携です。ルートが一部通行止めになっていたり、水場が凍り付いている事があるので、事前に山小屋等へ確認してください。

鷹巣山コース

唐松林道コース

鴨沢コース

石尾根縦走コース

三条の湯コース

県境（長沢背稜）縦走コース

三峰神社から

天候

標高2000メートルを越える雲取山の天候は下界のそれとは比べ物になりません。特に冬場は注意が必要となります。都心部で天気が良く、雪が全くなくとも、雲取山山頂付近は積雪数十センチメートル、気温マイナス10度を下回る、なんてことも珍しくないのです。天気予報や地元自治体、山小屋などから情報を集めることが大切です。

雲取山の天候（日本気象協会　tenki.jp） | 雲取山の天気：Mapion天気予報（マピオン）

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