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冬の羅臼

羅臼

最果ての町・羅臼へ

冬の北海道を車で走る時、気をつけなくてはいけない大事なことがある。目的地にむかって地図の通りに走っても、目的地にすんなりとたどり着けない時があるのだ。本州でも雪の深い地域では同じ事が起きる。一体どういうことか。賢明な方はもうお解りだろう。「冬期通行止め」である。夏の間は通っていた道も、深い雪に閉ざされて通れなくなってしまうのである。それでも本州ならば、別の道を通ればそれほど大回りをせずとも行かれる事も少なくないが、広い北海道の場合、30分や1時間の遠回りになることもざらなのだ。

北海道の東の端にある知床半島もご多分にもれず、冬期にはあちらこちらで通行止めになってしまう。知床五湖も車では行かれない。網走方面から羅臼へ向う際に、夏の一般ルートである知床峠も例年11月上旬から4月下旬まで冬期全面通行止めになってしまうのだ。((実際には積雪及び路面凍結のため、10月の下旬から終日臨時通行止めになることも。)冬期に網走から羅臼に向うには、国道244号線を通って、斜里岳の脇を走る根北峠を抜けることになる。

羅臼

真冬の国道244号線

網走を出てから、二時間半ほどだろうか。時折すれ違う大型車を除いては、車通りもまばらな根北峠を抜け暫らく走ると、再び海が見えてきた。国道335号線、通称国後国道を左に折れ、海沿いに車を走らせる。天気は雪だ。海は大シケで、晴天時にはすぐ間近に国後島が見えるはずの景色も灰色に閉ざされている。波は暗鬱と重たげに揺れ、流氷がぎしりぎしりと音を立てている。

羅臼

朧気に命の危険を感じるほどの極寒の風景。手袋を忘れて外に出ると、車内に戻ってからもしばらく手がかじかんで動かないことになる。

羅臼

右に海を見ながらさらに走ること40分程だろうか。ようやく羅臼の町が見えてきた。

冬の羅臼の町並み

     

羅臼

羅臼

羅臼
羅臼

羅臼国後展望塔

羅臼

町の西南、市街地から約2.5kmの場所に羅臼国後展望塔がある。羅臼の町が一望出来るほか、晴れていれば、国後島、羅臼岳などを望むことができる。

羅臼

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羅臼

一瞬の雲の切れ目にぼんやりとその姿を現した羅臼岳。

羅臼神社

知床の総鎮守「羅臼神社」。羅臼岳山霊である羅臼権現(らうすごんげん)を祀ったのがその始まり。ご祭神として羅臼権現、大國主神(おおくにぬしのかみ)、崇徳天皇、事代主神(ことしろぬしのかみ)を祀っている。

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羅臼神社

羅臼神社

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羅臼

北海道東端、知床半島南東部。そこに羅臼の町はある。町名はアイヌ語で「ケモノの骨があるところ」を意味する「ラウシ」から来ていると言う。漁業の盛んな町で、品質が高いことで有名な羅臼昆布のほか、鮭、スケソウダラ、イカ、ウニなどが特産品。季節季節に、町の魚売り場で、例えば山盛りのウニが2500円、立派なスケソウダラが一尾300円などで売られている。(時期による)。冬の寒さは大変厳しく、沿岸部では流氷が見られる。この「流氷」は、アムール川(黒龍江)の水がオホーツク海に流入することによって、
塩分濃度が薄まった海水が厳しい冬の寒さのために凍り、「海氷」が形成され、それが風や海流によって運ばれたもの。春になるまで、その日の風向きや海流により、接岸したり離れたりを繰り返すのだ。

「フルスクリーンで見る冬の羅臼の魅力1」

「フルスクリーンで見る冬の羅臼の魅力2」

羅臼
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羅臼
羅臼

港にも船はなく、ひっそりとしている。湾内に浮かぶ氷がいかにも寒々しい。

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羅臼

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相泊

羅臼の市街地から、約20km、車で知床半島の先端部に向けて40分ほど走ると相泊につく。ここから先、車の通う道はない。

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熊の湯

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羅臼温泉「熊の湯」

国道334号線沿いにある冬でも入浴可能な露天風呂「熊の湯」。羅臼の町から車ですぐのところにある。氷点下の寒さの中、雪を見ながら浸かる露天風呂は格別。

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