岐阜城
公開日: 2013年9月12日 | 最終更新日 2024年10月28日
天下統一の拠点
戦国の雄、織田信長が「稲葉山城の戦い」によって美濃の大名藤龍興を破り、その城であった稲葉山城を攻略、縄張りを破却して新たに作りあげた城が岐阜城だ。見上げるほどの山上に聳える岐阜城は、難攻不落の城としても知られ、「美濃を制すものは天下を制す」と言われた。
この地に最初に城が築かれたのは1201年(建仁元年)、鎌倉幕府の政所令で後に別当となった二階堂行政が稲葉山(金華山)に砦を築いたのが始まりとされる。その後一度は廃城となったが、15世紀頃、美濃守護代・斎藤利永が城を修復し居城とした。1567年(永禄10年)に城を攻略した信長は、それまで「井の口」と呼ばれていた地名を古代中国周王朝の文王が岐山によって天下を平定した事に因み「岐阜」と改め、以後本格的な天下統一へと乗り出していくこととなる。
標高329mの金華山山頂に聳える岐阜城は、岐阜市内のそこかしこから見ることができる。金華山に近づくにつれ露わになる、ごつごつとした岩がむきだしになっている山肌、その険しさが、難攻不落と呼ばれた岐阜城の堅牢さを現している。
城跡は岐阜城跡(ぎふじょうあと)として国の史跡に指定され、金華山の麓は公園として整備されている。麓と金華山・山頂駅を約3分で結ぶロープウェーの乗り場も公園内にある。また、岐阜県歴史資料館、岐阜市歴史博物館、名和昆虫博物館などの文化施設も点在する。
現在の天守閣は1956年(昭和31年)に再建されたもので、鉄筋コンクリート建築の3層4階建て復興天守。織田信長が居た当時の岐阜城を訪れた宣教師のルイス・フロストはその壮麗さに驚き、それを書簡に記して故国ポルトガルに送ったことで、岐阜城の名はヨーロッパでも知られるようになったという。
岐阜城資料館
岐阜城天守閣のすぐ東側にある岐阜城資料館。かつての武器庫・食糧庫を、隅櫓城郭造りで1975年(昭和50年)4月に復元したもの。内部には岐阜城関連の資料等が展示されている。
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岐阜城(ぎふじょう) DATA
- 場所: 岐阜県岐阜市金華山天主閣
- 交通(公共交通機関で): JR岐阜駅から岐阜バス長良橋・岐阜公園方面行き又は「市内ループ線(左回り)」で約15分。岐阜公園で金華山ロープウェーに乗り山頂駅まで約3分。下車後、徒歩8分で天守閣。
- 交通(車で): 東海北陸道・岐阜各務原ICから国道21号線を西へ。国道256号線を北上、岐阜城。金華山ロープウェーに乗り山頂駅まで約3分。下車後、徒歩8分で天守閣。
- 駐車場: 岐阜公園駐車場・岐阜公園堤外駐車場は有料、岐阜公園堤外駐車場(河川敷)は無料。その他周辺に有料パーキングあり。
- 期間: 通年
- 時間: 8:30~17:30(閉館、季節・期間限定でパノラマ夜景(夜間営業)あり)。3月16日~5月11日は9:30~、10月17日~翌3月15日は9:30~16:30(閉館)
- 休み:
- 料金: 天守閣大人(16歳以上)200円、小人(4歳~)100円(30名以上の団体は2割引)/ ロープウェイ 大人(12歳・中学生以上)往復1,300円 片道800円 小人(4歳以上12歳未満)往復650円 片道400円
- 問い合わせ: 058-263-4853
岐阜城
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