高尾山

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ミシュラン三ツ星の山
新宿から電車で最短47分というアクセスのよさ、整備された登山道、ケーブルカーを使って気軽に登れるコースからしっかり登れば汗をかくコースまであるバラエティに富んだルート、中腹にある高尾山薬王院など、大自然と歴史を手軽に堪能できる事から人気の高尾山は東京の西部、八王子市にある標高599mの山だ。年間を通して多くの登山客、ハイキング客、行楽客、参拝客が訪れ、その数はなんと一年間で約260万人超。これは勿論、一つの山の登山客数としては世界一だ。都心から近くアクセスがいいのにもかかわらず、豊かな自然と歴史を同時に満喫出来ることが評価され、2007年(平成19年)から、連続してミシュランガイドで三つ星の観光地に選出もされている。
守られてきた高尾山の自然
元々修験の山であった高尾山は、森林を含む山全体が聖域として守られてきた。幕府直轄領となった江戸時代以降、山林保護政策が取られ、その後も帝室御料林、国有林と、公的保護が継続。そのため、一帯は豊かな植生が保持され、明治期以降高尾山において初めて発見された稀少植物も少なくなかったという。現在も、高尾山一帯は「明治の森高尾国定公園」に指定されており、山中でのキャンプやバーベキュー、草木などの採取や動物類の捕獲が一切禁止されている。多くの人々が訪れるにもかかわらず、緑深い豊かな自然が堪能できる理由だ。
歴史の高尾山 「高尾山薬王院」
高尾山薬王院は、東国守護の祈願寺として744年(天平16年)、聖武天皇の命を受けた行基により開山されたと伝えられる寺院だ。詳しくは高尾山薬王院有喜寺という。14世紀に京都の醍醐寺から来た俊源大徳が信濃国上水内郡にある飯縄山(飯綱山)に対する山岳信仰が発祥とされる「飯縄権現」を祀った事から、飯縄信仰の霊山として知られるようになり、中世には修験の山として繁栄をみた。現在は、真言宗智山派の関東三大本山の一つ。薬王院の名の由来は、ご本尊として薬師如来が安置されていることから。
高尾山から見る風景
標高はそれほどではない高尾山だが間に遮るものがないので都心方向の眺望は最高だ。登山道の途中には食事も出来る茶店があり、ビールを飲むことも出来る。山頂からの帰りに立ち寄れば、爽快な気分になれること間違いない。
高尾山ビアマウント


毎年7月から10月の間は高尾山ビアマウントと呼ばれる高尾山でビールが楽しめるスペースもオープン。標高500メートル、東京の町並みを眺めながら呑むビールは格別だ。平日は15:00~21:00、土・日・祝日及び8月のお盆の時期は13:00~21:00までオープンしているので、夜景も愉しむ事が出来る。飲み放題・食べ放題の2時間制バイキングで料金は大人男性3300円、女性3000円。詳しくはこちらから。
高尾山近隣の山
時間や体力に余裕があるなら高尾山の近隣の山に足を伸ばしてみるのもおすすめだ。休日のみならず、紅葉や桜の行楽シーズンには平日でも混雑する事もある高尾山とは違い、比較的ゆったりとした山歩きが楽しめる。特に陣馬山への道のりは歩きやすく、晴れていれば富士山が見えたり、途中に峠の茶屋があったりと様々な魅力に溢れる。
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高尾山(たかおさん) DATA
- 場所:東京都八王子市高尾町
- 交通(電車で): 京王高尾線高尾山口駅からすぐ
- 駐車場: 有(有料)
- 問い合わせ: 042-643-3115
高尾山
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