弘誓寺 丹波篠山の美しき古刹

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弘誓寺

1000年以上前に創建されたと伝わるお寺

国の史跡にも指定されている「篠山城跡」や江戸時代の面影が随所にあふれる伝統的な町並みが今も残る丹波篠山の中心部から車で10分ほどの場所にあるのが、地元の人々には「宇土の観音さん」「宇土観音」と呼ばれて親しまれている清瀧山弘誓寺(せいりゅうざん・ぐぜいじ)。

今から1400年近く前の白雉年間(西暦650年~654年)頃、インドから中国大陸を経由して日本に渡り、播磨国一帯(現在の兵庫県姫路、神戸、明石、相生、加古川、加西市などを含むエリア)で活躍、各地に様々な伝説的エピソードも残している法道仙人により「天地山極楽寺」として創建されたと伝えられる古刹です。

往時には寺のある「槇が峰」一帯に、僧坊(主に僧侶が寝泊まりする宿坊)が幾つも立ち並び、その様子から「槇が峰千軒坊」とも呼ばれるほどに栄えたといいますが、源平の合戦の際に付近を通過した源氏側が、平氏の残党が潜伏している恐れありと火を放ち、全山が焼失してしまったのだそうです。その際、ご本尊である聖観世音菩薩は、何者かの手により滝底に避難、辛くも難を免れたといいます。しばらく後、近くの村人が夢のお告げにより滝底の聖観世音菩薩を発見、庵を建てて祀りました。

1473年(文明5年)に曹洞宗の寺院として再興され、その時に現在の清瀧山弘誓寺の名になっています。

ご本尊として、絶対秘仏である聖観世音菩薩(宇土観世音菩薩)が祀られているほか、大日如来(多宝塔)、平安時代作と伝えられる阿弥陀仏(平和堂)、室町時代作の仁王像(山門)がそれぞれ祀られており、開門している時はその姿を拝むことができます。

例年7月17日に大祭(夏観音祭)が行われるほか、1月17日に初観音祭、2月3日に厄除け・開運の星祭大祭(節分星祭大会式)、4月17日に春祭(春観音祭)、9月17日に秋祭(秋観音祭)、12月17日に納め観音祭りが行われます。

高さ約25メートル、幹の太さ約8メートル、樹齢約500年といわれる境内の大銀杏の秋の美しさと、春の桜の美しさでも有名。紅葉情報や桜の開花情報がお寺のツイッターで発信されています。

弘誓寺

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取材メモ

弘誓寺を訪れたのは、或る寒い冬の雨の日。境内には人一人おらず、ひっそりと静まり返っていましたが、少し緊張感がありながらもどこか穏やかという不思議な空気の中、雲がかかる山の木々や雨に濡れた端正な建物の屋根の美しさが印象的でした。雨のしとしと降る日は、参詣も撮影も濡れるのが億劫で少し面倒な時もありますが、雨だからこそのしっとりとした落ち着いた美しさにつくづく感動したひと時。京都や奈良などではなく、中央から離れた山間部にもこれほどの美しさと由緒のある寺院がある、というところに日本の奥深さ、尽きせぬ魅力をあらためて感じた瞬間でもありました。

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HikoZa

温泉と海と甘いものと辛い物を好みます。映画は年に100本ほど。

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