岡山県岡山県のB級グルメ・ご当地グルメ岡山県の観光情報・観光スポット岡山県の食べ物

ひるぜん焼きそば

ひるぜん焼きそば

高原のB級グルメ

それを初めて食べた者は、我が目を、いや、我が舌を疑うだろう。これが焼きそばなのかと。リンゴとタマネギを中心に香味野菜で構成された豊潤な香り。もっちりとしていつつ、決して冗長過ぎないその食感、そして香りに負けてはいないリッチな味わい。そのどれもが通常のソース焼きそばを超越している。今までの焼きそばの概念を覆される。一口ごとに様々な香りと味が入り乱れて混じり合い、それはオーケストラのように、絶妙なバランスを保ちながら喉へと滑り込んでいく。麺を食べているだけなのに、同時に沢山の野菜や果物を味わっているかのようだ。それぞれの具材がやわらかくも、しっかりと自己主張しながら、独自の世界を奏でる。高原の爽やかな風が肉厚な薫風となって、ふわりまとわりつく。

ひるぜん焼きそば

それもその筈、この「ひるぜん焼きそば」、一般的な焼きそばのように、ソースを使うのではなく、様々な種類の野菜や果物が入ったタレで焼くのが信条。それはさながら、コク増幅装置のような効果をもたらして、焼きそばに豊かな味と香りを与える。勿論、通常のソースにも沢山の野菜や果物が使われているのに違いないが、それが熟成されたまったり濃厚な味わいなのに対し、このタレには「かろみ」と「円やかさ」がうまく同居していて、かつエネルギーに溢れているのだ。嫌味がなく、足りなくもなく、ある種の爽快感さえ漂っている。とても「フレッシュ」なのである。

ひるぜん焼きそばとは

蒜山(ひるぜん)は、岡山県真庭市北部と鳥取県倉吉市南部に跨って聳える火山。蒜山高原はその麓に広がる高原で、夏でも過ごしやすい気候と豊かな大自然の元、観光施設や土産物店、飲食店、宿泊施設などが点在する、岡山県下では倉敷についで観光客の訪れる人気のスポットだ。また火山灰からなる肥沃な大地は農作物に適しており、野菜や果物の栽培、酪農、牧畜なども盛んなエリアでもある。ひるぜん焼きそばはそんな蒜山高原で食されている焼きそばで、ジンギスカンに使うタレにも似た野菜や果物が入ったタレや味噌ダレで味付けされ、鶏肉(親鶏の肉。かしわ)と名産の蒜山高原キャベツが入ったもの。昭和二十年代終わり頃~昭和三十年代にかけて、一般家庭で作られ始めた焼肉のタレで味付けされた焼きそばが流行、店でも供されるようになり次第に定着していったといわれている。

ひるぜん焼きそば

ひるぜん焼きそばの特徴

なんといっても既述の通り、味付けにソースではなくタレを使うのがひるぜん焼きそばの特徴。各店、各家で独自に調合された秘伝のタレだ。りんご、たまねぎ、ニンニク、しょうがなどなどをそれぞれ好みの分量で配合して作る。家庭では市販の焼肉やジンギスカンのタレを使うことも。野菜や果物のたっぷり入ったタレの旨みと香りが、もっちり麺に絡み、さらに具材として入れられる鶏肉のしっかりとした味わいと高原キャベツの甘み、旨みが合わさり、「ひるぜん焼きそば」の世界を作り上げる。

ひるぜん焼きそばのレシピ

家庭で作る際には、市販の焼肉のタレを用いるのが手っ取り早いだろう。鶏肉とキャベツを炒め、麺を足し、味付けに市販のタレをかければ、手軽に「ひるぜん焼きそば」に近い味となる。しかし、やはり一度は本場「蒜山高原」に足を運んで食してみて頂きたい。食べ物の美味しさは味付けだけではない。雰囲気、空気、環境、気持ち等々、様々な要因が(時に料理の味そのものをも)左右するのはご存知だろう。高原の澄み切った爽やかな空気。豊かな自然。素晴らしい環境。それが食べ物にどれほどの旨みを加味するか。舌のみならず身体全体で体験しに蒜山高原に出かけてみてはいかがだろう。

ひるぜん焼きそば
ひるぜん焼きそば

Japan web magazine’s recommend

ひるぜん焼きそばを食べられるお店

日本のB級グルメ・日本の郷土グルメ

横手焼きそば

横手焼きそば

伊那ローメン

伊那ローメン

黒石つゆ焼きそば

黒石つゆ焼きそば

八戸せんべい汁

八戸せんべい汁

門司港焼きカレー

門司港焼きカレー

甲府鳥もつ煮

甲府鳥もつ煮

津山ホルモンうどん

津山ホルモンうどん

ひるぜん焼きそば

ひるぜん焼きそば

富士宮焼きそば

上州カツ丼

上州カツ丼

ザンギ

ザンギ

浜松餃子

浜松餃子

牛骨ラーメン

牛骨ラーメン

駒ヶ根ソースカツ丼

駒ヶ根ソースカツ丼

Japan Web Magazine 編集部

日本のおいしい食べ物、素敵な場所、いいモノ、いいコトなどをご紹介します。

    Japan Web Magazine 編集部 has 1782 posts and counting. See all posts by Japan Web Magazine 編集部

    アバター画像