南部曲り家 千葉家
公開日: 2009年9月12日 | 最終更新日 2022年10月18日
南部曲り家 千葉家
平成28年4月より、保存修理工事のため公開を中止しています。
人と馬の住む家
岩手県を中心とした東北地方と茨城県に今も残るのが曲がり家(曲がり屋とも表記される)だ。人と馬が一つ屋根の下に暮らす構造になっていて、人が生活する母屋(もや)と馬が生活する馬屋(厩・・・まや・うまや)がLの字状に繋がって一軒の家になっていることから「まがりや」と呼ばれる。
遠野地方にある南部曲がり家・千葉家は現在も人が生活する築200年の曲がり家だ。現在は馬は居ないが、往時には馬20頭、使用人15人を抱える大所帯であった。母屋部分の広さはおよそ120坪、馬屋部分は40坪。一般的に曲がり家は、馬屋の部分が日当たりのよい南側に面していることが多く、馬の特産地でありながらも寒い東北地方において、人々が馬を大切に育てていたことを窺い知ることが出来る。
道や田畑を見下ろす一段高い高台に、重厚な石垣を組んで建てられた堂々たる曲がり家。東北の曲がり家は、18世紀頃に藩(盛岡藩や八戸藩など)に奨励されて建てられたといわれ、それぞれの土地の名士や権力者が家の主であった。千葉家も家から見渡す田畑をすべて所有していたという。
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南部曲り家 千葉家 DATA
- 場所: 岩手県遠野市綾織町上綾織1-14
- 交通: JR釜石線遠野駅からタクシーで15分
- 駐車場: あり
- 期間: 通年
- 時間: 8:30~17:00(11~3月は9:00~16:00)
- 休み: 無休
- 料金: 大人350円、高校生250円、小・中学生100円
- 問い合わせ: 0198-62-9529