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津山ホルモンうどん

津山ホルモンうどん

津山ホルモンうどん

牛ホルモンとうどんの相性

岡山県津山市。県北部にある人口11万人ほどの町だ。美作地方の中心に位置し、古くから城下町として栄えてきた。天守閣こそ失われてしまったが、櫓が復元され、立派な石垣に守られた城と趣きのある町並みが今でも残る。その津山の名物料理が「津山ホルモンうどん」だ。ホルモンとうどん。何という耳慣れない組み合わせだろう。津山ホルモンうどんをご存じなかった方はこう思うだろう。「ホルモンとうどん」って合うの?と。

きっと初めて食べた多くの人々は同じような事を思ったに違いない。ホルモンとうどん・・・。思いもしなかった組み合わせ。結論から言うと、これが実に相性がいいのだ。写真を見ていただければ判るように、うどんといっても「汁うどん」ではなく、「焼きうどん」なのだが、焼きうどんに変わった具として、ホルモンを入れてみました、という一言では片付けられない、絶妙な美味しさを醸し出しながら、両者不思議なバランスで存在しているのである。ただの焼きうどん、ただのホルモン焼き、それぞれ単体の料理では味わえない旨さを持った一品、それが「津山ホルモンうどん」なのだ。

津山ホルモンうどんとは

現在、日本国内で飼育されている和牛の内、およそ95%が黒毛和種と呼ばれる品種だ。これは古来より中国地方で飼われていた在来種に、外来種をかけ合わせ改良されて出来上がった種。現在でも質のよい和牛の産地である中国地方だが、和牛の元となる種の原産地でもある。そんな土地柄、手に入りやすい新鮮なホルモンを鉄板焼き店などでは日常的に焼いて食べていたのだが、30年前頃(一説には50年前から提供しているというお店もある)から〆にホルモンと一緒にうどんを入れて炒めるのが、津山市内の鉄板焼き店で流行りだしたという。そこから津山ホルモンうどんの歴史は始まる。きっかけは、ある店主(もしくはお客)の「焼きうどんにホルモンを具として入れてみたらどうだろう」というちょっとした思い付きだったのかもしれない。しかし、それは相性抜群だった。好評を博した「ホルモンうどん」は、徐々に広まっていく。また、初めは酒飲みの肴だったホルモンも、テレビや雑誌などで「ホルモンは高たんぱく質でローカロリー、鉄分・カルシウム・ビタミンなどが豊富なので体にもよい」と喧伝されるようになって全国的に食べる人が増えるようになる。お肌にもよいので女性にも人気に。当初はメニューにすら乗っていなかったホルモンうどんもこうして、根付いていった。今では、味付けも味噌や醤油、ソース、それらのコンビネーションや特製タレなど様々なバリエーションで、入れる野菜もそれぞれと、各店各様の味を作り上げている。「津山ホルモンうどん」は、現在では津山名物として、市内50店舗以上の鉄板焼店や居酒屋、うどん屋、食堂で提供され、訪れる人々の舌を愉しませているのだ。

津山ホルモンうどんの特徴

津山ホルモンうどんの特徴は勿論なんといっても、具であるホルモン。ホルモン焼きをお好きな方ならご存知だろうが、ホルモンの魅力は味のみならず、その歯ごたえ。ミノやセンマイなど違った部位がそれぞれ異なる歯ごたえを持ち、独特の香りや味と合わさって唯一無比の世界を作り出す。それは焼きうどんに入れられても変わらない。それぞれの部位がそれぞれの個性を放ち、主張する。それが炒められたうどんと合わさる事によって、驚くほどに華やかな食感となる。さらに野菜のシャキシャキ感も加わってそれは食感のパレードのよう。勿論、焼きうどんは決してお高く留まった食べ物ではない。ストリートを地で行くような食べ物である事は間違いない。自然体ではふはふ、がつがつとかっ喰らう、それが最高に心地いい。芳ばしい香りに包まれてアツアツをかき込む幸せ。堪らない。夢中になって食べ終わったあとは(勿論食べている途中でも)、酒飲みの、焼き物関係を食べた時に発せられる共通の合言葉、「ビール!」。この津山ホルモンうどんにもそれは欠かせない。当然、それはバイスバーサ。うどんを食べてからビールのみならず、ビールを飲んだ後の〆に最高なのは言うまでもない。それこそ「津山ホルモンうどん」が、ホルモン焼きとビールと共に自然発生的に出来上がった事を容易に感知させられるのだ。ビバ!ホルモン!ビバ!焼きうどん!

津山ホルモンうどん

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