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山中湖の白鳥

山中湖の白鳥

早朝の山中湖。氷点下の気温の中、湖畔で富士山が雲の中から顔を出すのを待っていると、向こうの方からすいーっと白鳥が近づいてきた。水面下で一生懸命足を動かしているであろう、そんなそぶりは微塵も見せずに、ほわりとした優雅な姿で滑るように近づいてくる。鏡面のような湖面にさわさわとさざ波が立ち、広がって静かに消える。

富士五湖の一つ、山中湖は、ハクチョウが毎年、冬を越す場所としては国内で最南端の場所であり、なおかつ最も標高の高いところとして知られる。ハクチョウは、例年、12月頃飛来してきて、温かくなるとまた北へ帰っていく。年にもよるが3月~4月頃だ。

山中湖では、オオハクチョウやコブハクチョウ、コハクチョウなどを見ることができるが、このうちコブハクチョウの最初の個体はなんと飛行機に乗って山口県からやってきたのだとか。「山中湖を白鳥の湖にしよう」と地元の住民が提唱し、共同出費で実現。何年か後には、オオハクチョウもやってくるようになったのだという。

今では山中湖に定住しているコブハクチョウもおり、春になると山中湖畔の草の茂みで産卵し、子育てをする。コブハクチョウはとっても長生きで、平均寿命はなんと60年(!)。102年生きた個体もいたという記録もある。

撮影場所

Japan Web Magazine 編集部

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