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東京駅

東京駅

東京の玄関口

この度、復原工事が完了した東京駅は、開業以来100年近くにわたり、様々な人や物が行きかう首都東京の玄関口となってきた場所だ。

日本の鉄道の「上り」「下り」の起点であり、中央線、東北本線、東海道本線などの多くの幹線の「0キロポスト」が設置された中央駅でもある。

開業当初は駅前には雑木林が広がり、列車の本数も少なかったが、1919年(大正8年)に中央本線、1925年(大正14年)には東北本線が乗り入れ、1929年(昭和4年)には駅東側に八重洲口が出来るなど、次第に発展していく。戦後、1964年(昭和39年)には東海道新幹線が開業、1972年(昭和47年)に総武線の地下ホーム、1990年(平成2年)3月には京葉線の地下ホームが設置されそれぞれ営業を開始、現在では、周囲を数多くの高層ビルに囲まれ、東海道新幹線や東北新幹線、東海道本線、東北本線、総武本線、京葉線、山手線、京浜東北線といったJR各線と地下鉄丸ノ内線、東西線が乗り入れるプラットホーム数日本一の巨大ターミナル駅だ。駅舎としてみても世界最大級の大きさを誇る。全長は約335メートル、幅約20メートル、復原された尖塔 (せんとう) 部を含む高さは約45メートル。
工事を終えて、益々便利に、そして魅力的になった「東京駅」。周辺の風景も合せ、新旧の姿を織り交ぜてお届けします。JWMセレクション「東京駅」へ。

東京駅の魅力をフルスクリーンで見る

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東京駅の風景

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復原工事の完了した東京駅遠景。

開業から戦前までの東京駅

日本で最初の鉄道が開通してから約40年後の1914年(大正3年)12月に完成した東京駅。明治~大正期の建築界の第一人者辰野金吾によって設計された赤レンガ造り三階建て、南北にドーム型の屋根があしらわれた堂々たる姿は、多くの人々を魅了した。

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開業当時の東京駅

基礎工事が始まったのが1908年(明治41年)3月、完成までに6年半あまりの月日を要している。(東京駅が完成した1914年には、門司港駅も完成している。)

赤レンガは埼玉県の深谷産のものが使われた。使用されたレンガの数は、構造用レンガが約752万個、化粧用レンガが約85万個で、あわせて約837万個。基礎工事に使用された杭丸太は約1万800本。総工費はおよそ270~280万円、明治30年頃の1円は現在の2万円くらいの価値があるといわれるので、現在の貨幣価値に換算すると500億円前後だろうか。これは今回の復原工事にかかったといわれる費用とほぼ同じということになる。工事に携わった職工人夫は延べ74万人。開業当初は丸の内南口が乗車口、丸の内北口が降車口と分かれていたという。

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戦前の東京駅

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戦前の東京駅

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戦前の東京駅

戦後

駅舎は1923年に起きた関東大震災も難なく乗り切ったが、昭和20年の東京大空襲で被災、ドーム屋根と三階部分を消失してしまう。戦争が終わって二年後の1947年に応急処置的にドーム屋根を仮設の八角屋根にし、三階部分は復元されないまま、駅舎復旧工事は完了、そのまま60年以上の月日が流れることとなる。

戦後、度々駅舎の建て替え構想が発表されては延期され、一時は駅舎を高層ビル化する案なども出たが、赤レンガの駅舎保存運動なども起き、1999年(平成11年)、本来の姿に復原(当時の材料と技法を使っての補修 ・増築)することが決定される。さらに、2003年(平成15年)4月18日には国指定の重要文化財にも指定された。

復原工事は2007年4月に始まった。RC造(一部S造・SRC造)で躯体を増築し、駅舎を建築当初の三階建(一部四階)に戻した上で、レンガ造りの外壁、尖塔、そして南北両ドーム屋根の復原、さらに、鉄骨レンガ造の下に地下躯体を新設、新たにオイルダンパー約160台と特殊なゴムを使ったアイソレータと呼ばれる免震装置を352台を取り付ける免震工事も施され、五年の月日を経てこの10月、全工事が完了したというわけだ。

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津波と東京駅~被災地との繋がり

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東京駅と津波は一見全くの無関係のように思えるが、実は繋がりがある。2007年に始まった東京駅の復原工事による解体作業に伴い、屋根材として使われていた20万枚のスレートが取り外されて、産地である宮城県石巻市北上町の「熊谷産業」に送られ、選別・洗浄・補修され保管されていた。ところが、2011年3月11日に発生した大津波の被害を受け、引き取りを待つばかりであったスレートが流失してしまう。さらに新材を用意した同じ石巻市の「雄勝天然スレート」も被災し、工場が破壊されてしまったのだ。

JR側は工期に間に合わないと判断、スペイン産のスレートで代用する事も検討したが、しかし、津波で流されたスレートのうち45,000枚を従業員らがガレキの中から回収、ボランティアも加わり、一枚一枚洗浄し直したのである。最終的に、それらのうち4万枚が使用可能とされ、無事復原工事で使用された。東京駅の屋根には、東北復興への希望も込められているのである。ちなみにスレートは全部で約45万7000枚必要で、不足分はスペイン産のスレートや、宮城県登米産のスレートが使用されたとのことだ。

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新しい東京駅とかつての東京駅

復原される前と後の東京駅。復原以前の東京駅と言われても、全体的な雰囲気を覚えてはいるものの、細かな意匠や造りなどはあまり覚えてはいない、という人も多いのではないだろうか。しかし、こうして写真で見比べてみると、その違いは一目瞭然。特徴的だった八角屋根は、印象的なドーム屋根という本来の姿に戻り、二階建となっていた部分も三階建に戻っている。屋根の窓や尖塔も復原されている。

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復原された東京駅。2012年撮影。

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工事前の東京駅。2007年撮影。

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復原された東京駅。2012年撮影。

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工事前の東京駅。2007年撮影。

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復原された東京駅。2012年撮影。

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工事前の東京駅。八角屋根が残っている。2007年撮影。

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復原された東京駅。2012年撮影。

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復原された東京駅。2012年撮影。

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正面から見あげた東京駅。2012年撮影。

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正面から見あげた東京駅。2007年撮影。

東京駅展望スポット

東京駅から見て左手にある丸ビルの5階テラスから丸の内駅舎が一望できる。天候などの状況によってはテラスへの出入りができない場合もあり。

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駅舎内部

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東京ステーションホテル

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東京駅開業の翌年、丸ノ内駅舎内に、客室数58室のヨーロッパ風ホテルとして開業した東京ステーションホテルもこの度の東京駅復原工事でリニューアル、客室数150室と約3倍近い規模となってお目見えした。川端康成や松本清張など幾多の文人に愛され、江戸川乱歩の「怪人二十面相」や内田百閒の「阿房列車」の舞台となり、松本清張の「点と線」などの名作が生まれたホテル。創建当時の優雅で華麗な雰囲気はそのままに、全施設が改装され、再オープンした。部屋のタイプはクラシック、パレスサイド、ドームサイド、メゾネット、スイート、ロイヤルスイートがあり、クラシックは3万30~5万6,595円、広さ173平米あるロイヤルスイートは一泊80万8,500円。

東京ステーションギャラリー

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1988年、東京駅丸の内駅舎内に誕生した東京ステーションギャラリーは、開業以来、東京駅の歴史を感じることのできるレンガ壁の展示室もつ美術館として親まれ、2006年までの18年間に105本の様々なジャンルの展覧会を開催、延べ約235万人が訪れた。2006年から、復原工事の為休館していたが、工事の完了に伴い再オープンした。館内は、創建当時の煉瓦壁の雰囲気を楽しめる「歴史を感じる2階」と、新しい現代的な壁面の展示室となる「現代的な3階」からなる。一階の入口からエレベータで三階へ上がり、各フロアを順路に従って進んだあと、窓から差し込む陽光が気持ちいい階段を降りて二階へ。途中には、駅を行き交う人々を眺められる開放的な回廊も。ミュージアムショップも充実している。

開館時間は平日11:00~20:00 土・日・祝 10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)。休館日は毎週月曜([ただし [ただし10/1、10/8、12/24、1/14、2/11を除く。)と年末年始(12月29日~1月1日)。入館料500円(オープン記念料金。中学生以下無料)。問い合わせは03-3212-2485。

2012年10月1日(月)~2013年2月24日(日)までは東京駅復原工事完成記念展として「始発電車を待ちながら 東京駅と鉄道をめぐる現代アート 9つの物語」を開催。その後は
木村荘八展(仮称)2013年3月23日(土)~2013年5月19日(日)(予定)、エミール・クラウスと印象派展(仮称)が2013年6月8日(土)~7月15日(月・祝)(予定)。

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行幸通り

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駅舎の復原工事に合わせ、皇居前の和田倉門交差点と東京駅中央口交差点を結ぶ道、東京都道404号皇居前東京停車場線 通称「行幸通り」も整備された。

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道の両側には銀杏の木が植えられ、電灯が並び、昭和初期の面影を取り戻した行幸通り。この道は、東京湾から吹いてくる風が抜けていく「風の道」でもあり、ヒートアイランド対策にもなっているとか。広々とした開放感の中、抜けていく風が心地よい。

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駅前には沢山の人が集い、道の両側では観光客やサラリーマンが思い思いにくつろぐ。

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整備前の様子。2007年撮影。

東京駅近隣の風景

東京駅近隣

1933年(昭和8年)より2008年(平成20年)まで使用された東京中央郵便局旧局舎。2007年撮影。

東京駅近隣
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東京駅近隣

東京駅近隣
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東京駅近隣
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東京駅近隣東京駅近隣
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Japan Web Magazine 編集部

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