出雲そば
公開日: 2008年6月17日 | 最終更新日 2023年3月23日
出雲の名物そば
戸隠そば(長野県)、わんこそば(岩手県)と共に「日本三大そば」の一つにも数えられる「出雲そば」は、その名の通り出雲地方を中心に食べられている蕎麦。出雲大社に参詣したら、是非とも味わいたい出雲の郷土の味だ。
「出雲そば」は、皮ごと石臼でそばの実を引いて粉にするために濃い色をしており、香りも高くコシが強いのが特徴。蕎麦を割子(わりご)と呼ばれる丸い形をした漆塗りの椀に盛って出す「割子(わりご)そば」の形で提供されることが多く、蕎麦をツユにつけて食すのではなく、ツユを器に直接注いで頂くのも特徴的だ。
この割子そばのほか、予め温めておいた丼にそばをいれ、そば湯を注ぎ、つゆと薬味を好みの量かけていただく「釜揚げそば」もポピュラー。
玄そば
精米していない米を玄米というが、同様に収穫した蕎麦の実で、黒っぽい皮を取っていないものを玄そばとよぶ。出雲そばは、この玄そばを皮のまま、石臼などで粉にして引き込んだものを使用する。そのため出来上がりのそばも見た目が黒っぽいものとなるのだ。この黒い部分には、良質なタンパク質、疲労回復に役立つビタミンB1、栄養素の代謝を助け成長発育を促すビタミンB2、ミネラルなどの栄養素をはじめ、蕎麦本来の旨みとなる成分が豊富に含まれているので、出雲そばは香り高く、うまみが濃い上に、栄養価も高いそばとなるのだ。