松山城
公開日: 2010年10月15日 | 最終更新日 2015年6月18日
伊予の名城
松山市のほぼ中心部にそびえる標高132メートルの勝山に建つ松山城は、姫路城、和歌山城と並ぶ日本三大連立式平山城に数えられる城。賤ヶ岳の戦い(しずがたけのたたかい)で功名を上げ、福島正則や加藤清正らと共に「賤ヶ岳の七本槍」と呼ばれた加藤嘉明が1602年(慶長7年)に築城を開始、20年以上の月日を経て1627年(寛永4年)に完成した四国最大の城だ。
松山城の魅力は、なんといっても松山市内のほぼどこからでも目にすることのできる壮麗かつ強固なその雄姿。勝山の地形を巧みに利用し、連立式と呼ばれる大天守に複数の小天守が連結した天守、それを取り囲むように櫓や門、塀が配され、要所要所に狭間や石落とし、高石垣などが造られた、攻守に優れた機能的な構造。美しさと堅牢さ、そしてその規模は圧倒的だ。麓からリフトやロープウェイを利用すると容易に上まで行かれるが、あえて徒歩で登ってみると、その壮大さがわかるだろう。晴れていれば、松山市内はもちろん、伊予灘から、四国で一番高い石鎚山までが一望できる天守からの眺めも特筆もの。
又、松山城は日本国内に12しか残っていない「現存天守」のうちの一つで、江戸時代以前に建造された天守をそのままの形で今も有する城郭の一つ。日本で唯一現存しているといわれる望楼型二重櫓である野原櫓や乾櫓(いぬいやぐら)、隠門(かくれもん)など、築城当時から残るものは重要文化財に指定されている。(堀之内を含む城山公園全体が国の史跡。)
平成18年には「日本100名城」に、平成19年には道後温泉と共に「美しい日本の歴史的風土100選」に選定。「日本さくら名所100選(平成元年)」や「日本の歴史公園100選(平成18年)」の指定も受けている。
夜間はリフトやロープウェイは動いていないので徒歩でのアクセスになるが、夜の松山城と夜景も印象的だ。
松山城の重要文化財
次の21棟の建造物が国の重要文化財指定を受けている。
大天守、三の門南櫓、二の門南櫓、一の門南櫓、乾櫓、野原櫓、仕切門、三の門、二の門、一の門、紫竹門、隠門、隠門続櫓、戸無門、仕切門内塀、三の門東塀、筋鉄門東塀、二の門東塀、一の門東塀、紫竹門東塀、紫竹門西塀
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松山城(まつやまじょう) DATA
- 別名: 金亀城(きんきじょう)・勝山城(かつやまじょう)
- 場所: 愛媛県松山市丸之内
- 交通(公共交通機関で): JR松山駅から「道後温泉行き」市内電車で約10分、「大街道」下車徒歩5分で山麓駅「東雲口(しののめぐち)」。ロープウェイ(所要時間2~3分)またはリフト(所要時間5~6分)で山頂駅「長者ヶ平(ちょうじゃがなる)」。そこから天守入口まで徒歩10分。
- 交通(車で): 松山自動車道 松山ICから8km、約25分。駐車場から徒歩3分で山麓駅「東雲口(しののめぐち)」。
- 駐車場: あり (有料)駐車場情報
- 期間: 通年
- 時間: 2月~7月 9:00~17:00 / 8月 9:00~17:30 / 9月~11月 9:00~17:00 / 12月~1月 9:00~16:30 (天守の入場は終了時間30分前まで)
- 休み: 12月29日(大掃除)
- 料金: 天守閣 大人510円、子供150円 / リフト・ロープウェイ 往復510円
- 問い合わせ: 089-921-4873
- HP: 松山城
松山城
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