涸沢カール
公開日: 2015年8月16日 | 最終更新日 2022年10月14日
真夏に雪を抱く涸沢カールの早朝の風景。
カールとは氷河の侵食作用によって形成された半円状、お椀状の谷のことで、圏谷とも呼ばれるもの。高山に多くみられる、自然が長い年月をかけて作り出した雄大な造形だ。国内では、涸沢カールほか、千畳敷カールや山崎カール、摺鉢窪カールなど、アルプスや北海道の日高山脈のものが知られている。
標高2300メートルの涸沢カールは、穂高連峰のふもとに広がるカールで、日当たりのいい場所では、夏になるとハクサンフウロ、チングルマ、シナノキンバイ、クルマユリ、ウサギギクなど、多くの高山植物を目にすることができる。一方、真夏でも雪が残っている場所も多く、雪渓では夏スキーを楽しんだりもできるのだ。
写真はそんな涸沢カールの早朝の様子。雪のない場所を選んで設営されたテントが数張。これから奥穂や、西穂、槍ヶ岳へ向かうのだろうか。それともすでに昨日登り終えて今日はこれから下山するのだろうか。モルゲンロート(朝焼け)が終わり、空は青みを増していく。今日も良いお天気になりそうだ。
関連リンク:穂高岳