広電 家庭裁判所前
2012年に100周年を迎えた広島電鉄、通称・広電は、営業キロ約35km、車両数136編成、利用者数一日平均約15万人という日本で最大規模を誇る路面電車。モータリゼーションが加速した昭和30年代~40年代、日本各地の路面電車はその数を激減、または路線そのものが消滅していったが、川が多く地盤が弱い広島では地下鉄等、代替交通手段の工事が難しく、路面電車が発展してきたのだという。
実際に乗車してみるとわかるが、JRの広島駅のすぐ目の前に停留場があり、新幹線などからの乗り継ぎもスムーズで、原爆ドームを始めとして、市内の主だった場所を結んでいる。電車のように、長い階段などもない為、乗り降りも非常に楽ちん。とっても便利で快適なのだ。
そんな広電は、昭和20年8月6日、原爆投下により全体の9割近くの車両が破壊されてしまう。しかし、なんとその僅か3日後には運転を再開、市内を走り始めたのである。その姿は、多くの市民を元気づけ、勇気を与えたことだろう。
今日の一枚は、広電の「家庭裁判所前」停留場の風景。
人々の大切な交通手段として、広電は今日も広島の街を走り続ける。