日本三大秘境 徳島県祖谷(いや) 崖の上に立つ小便小僧に会いに行こう!
公開日: 2019年3月18日 | 最終更新日 2022年11月3日
いつか1度は訪れてみたい!絶景の日本の秘境をめぐる旅。今回は平家の落人の地としても知られる、四国・徳島の祖谷(いや)を目指します。岐阜の白川郷、宮崎の椎葉村とともに「日本三大秘境」の一つにも数えられる深山幽谷の地「祖谷」の絶景と「小便小僧」の風景をお届けします。
日本の「三大秘境」 「祖谷渓」と「しょうべん小僧」
山深い地として知られる徳島県西部、祖谷川の流域にある「祖谷(いや)」の地は、かつて岐阜県白川郷、宮崎県椎葉村と並ぶ「日本三大秘境」の一つに数えられたという場所。宮崎の椎葉村はいまだ、山深い「秘境」の地の雰囲気に満ちているものの、世界遺産となり、高速道路も通って今や世界中から数多くの旅行客が訪れる「白川郷」が秘境とは呼べなくなってしまった今、「祖谷」は「深山幽谷」の言葉が今も相応しい、日本でも数少ない「秘境」と呼べる地。
車やバイクで四国をドライブしたことがある人ならご存知の通り、面積だけでみれば北海道の2割ほどしかない四国は実はかなり山深い場所です。特に徳島の西部一帯は、吉野川とその支流が、1000メートル級の急峻な山々が連なる四国山地に深い谷を刻んでいて、容易に辿りつけないような山岳地帯となっています。
今回ご紹介する「祖谷」も、深い谷と高い山に阻まれて、他地域との往来が困難であったため、独特の習慣、風習、文化、祭礼などが近年まで残されてきたという地域であり、むかしに比べれば相当交通が便利になった現代においてもなお、くねくねの山道をしばらく行かなくてはたどり着くことができない場所です。
屋島の戦いで落ち延びた「平家の落人」がこの地に住み着いた、という伝説も頷けるような、外界と隔絶されたような雰囲気に包まれていて、山に通る道からはるか下を流れる祖谷川を眺めると、まさに目がくらむような思いがする場所です。
高所恐怖症の方には「ありえない」ようなそんな場所、崖の上に一人たたずむ「小便小僧」は、祖谷街道の建設の際に残った岩の上に立っています。崖の上にせり出すようにある岩の上では、かつて周辺に住んでいた子供たちや通りかかった旅人達が、度胸試しの為に上に乗ったり、飛び跳ねたりしたそうで、この「小便小僧」はそんな逸話を元に1968年に作られたもの。
「小便小僧」に会うためには、JR阿波池田駅から四国交通バスに乗って「かずら橋」方面へ。風呂ノ谷バス停で下車すれば徒歩ですぐ。(本数が少ないのでご注意ください。)
車で行く場合は徳島自動車「井川池田IC」から、国道32号線を高知方面へ。県道32号線経由で約50分ほどです。和の宿ホテル祖谷温泉(〒778-0165 徳島県三好市池田町松尾松本367−28)がすぐ近くにあるので、そこを目指していくとわかりやすいかもしれません。
「緑濃い大自然の中で、美しい山々を背景に崖に向かって放尿する小便小僧のいる光景」という、美しさと不思議さが混在する、ちょっと愉快で面白い風景を見に、足を運んでみてはいかがですか?
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祖谷渓の小便小僧(小便岩) DATA
- 場所: 徳島県三好市池田町松尾~西祖谷山村
- 交通(公共交通機関で): JR阿波池田駅から四国交通バスかずら橋行で、約55分、風呂ノ谷バス停下車、徒歩すぐ。
- 交通(車で): 徳島自動車井川池田ICから国道32号線高知方面、県道32号線経由約50分。
- 駐車場: なし
- 期間: 通年
- 時間: 見学自由
- 休み: 見学自由
- 料金: 見学自由
- 問い合わせ: 三好市観光案内所 0120-404-344
車で行かれる場合は、道中、くねくねの道で狭い箇所もある上、像の付近には広い駐車場はなく、時期によっては混み合う場合もあるので十分ご注意ください。