日野菜漬け
公開日: 2013年11月4日 | 最終更新日 2015年6月30日
日野菜は滋賀県の伝統野菜で、県南東部にある日野町が発祥と伝わるものだ。室町時代に、時の領主蒲生貞秀公が爺父渓にある観音堂に参詣したおりに、付近に自生していたものを発見、それを持ち帰って漬物にしたところ、見た目が美しく風味も素晴らしかったことから、公家に贈り、さらにそれが天皇に献上されたという。その見た目と味に天皇もいたく喜ばれ、公家を通して「近江なる ひものの里の さくら漬 これぞ小春の しるしなるらん」という和歌を一首蒲生貞秀に下賜された。それ以降この野菜は「日野菜」と呼ばれ、それを漬けたものはさくら漬けとも呼ばれ人々に愛されたという。