夜明けの首都高と綾瀬川
夜明けの首都高速中央環状線。整然と並ぶ街灯が綾瀬川の水面に写りこむ。
利根川水系中川の支流である綾瀬川は、埼玉県桶川市に源を発し、草加市、越谷市などを流れ、様々な支流の流れをあわせながら、東京の足立区に入る延長49キロメートルの川。葛飾の四つ木で中川に合流し、東京湾にそそぎこむ。
川の流れは、どこも時代時代によってその場所や形を変えるがこの綾瀬川も、かつては利根川と荒川の本流であったという。その後、水路が開削されて本流が東に流れるようになり、また、江戸時代に堤が築かれ、現在のように分離した。
川の中・下流域には低湿地が広がり、通行が困難で、またひと雨降るごとに川の流れが変わっていたことから「あやし川」と呼ばれ、それがいつしか今のような「綾瀬川」と変わっていったとされている。
2004年の調査で「日本一汚れた川」という不名誉な称号も獲得しているが、かつては蛍も見られるような綺麗な川だったという。