「小瀬鵜飼」 岐阜県関市が誇る、一千有余年の歴史を持つ伝統漁法

小瀬鵜飼

岐阜県関市の長良川河畔の小瀬の里にて、一千有余年の歴史を持つ伝統漁法「小瀬鵜飼(おぜうかい)」が行われている。

「小瀬鵜飼」は静寂の中、舟の舳につけたかがり火の灯りだけに照らされながら、鵜が次々と水中に潜って魚を捕える伝統的な漁法。その歴史は古く、万葉集にも鵜飼の事を詠んだ歌があり、平安時代の醍醐天皇から賞賛され、織田信長は鵜飼漁をする者に「鵜匠」という名称を与えたとされている。

02鵜匠は鵜飼漁をするとき、頭には風折烏帽子をかぶり、漁服と胸あてを着て、腰蓑をつけ足には足半と、古来から変わらない伝統的な衣装を身につける。鵜舟と呼ばれる舟には、鵜匠と助手の「中乗り」、舵をとる「とも乗り」の3人が一組となって乗り込み、舳先にたいた篝火(かがりび)で鮎を呼び寄せる。鵜匠が12羽の鵜を見事な手縄さばきで操り、篝火に集まってきた鮎を鵜が次々と捕えていく。

長良川の鵜匠には「宮内庁式部職鵜匠」という正式名称が与えられており、御料鵜飼で皇族が食される鮎を獲って納めるという特殊な職務を担っている。現在も宮内庁式部職として宮中の御用を続ける鵜匠は、全国でも関市の「小瀬鵜飼」と 岐阜市の「長良川鵜飼」のみ。こうして継承されてきた技術が認められ、「長良川の鵜飼 漁の技術」として、2015年3月には農林水産業にかかわる技術の指定としては日本初の国の重要無形民俗文化財に指定されている。

 

「小瀬鵜飼」の大きな見どころである「狩り下り」では、鵜船と屋形船が並行して川を下りながら、鵜匠の見事な手縄さばきや魚をくわえる鵜の息遣いや水しぶきを間近で感じることが出来る。また、岸に屋形船を留めた後には、目前を鵜船が通る「付け見せ」も行われる。

静寂の中、鵜が魚を捕る様子や櫓(ろ)と櫂(かい)の音が織りなす幻想的な雰囲気、素朴ながらも情緒ある伝統的な光景を間近で堪能してみてはいかがだろう。開催期間は2015年10月15日(木)まで。

04

06
写真提供:関市

Japan web magazine’s recommend

鵜匠の家

「鵜の家 足立」

05

【住所】岐阜県関市小瀬78
【営業時間】11:30〜13:00、16:30〜19:00
【店舗説明】築250年の鵜匠の家に宿泊し、夕食に代々鵜匠料理として受け継がれてきた 天然鮎料理を味わうことが出来ます。市の重要文化財にも指定されている旅館で、庭には約20羽の鵜が飼育されており、宿泊客は朝の水浴びも見学が可能です。

「鵜匠の家 岩佐」

03

【住所】岐阜県関市池尻74
【営業時間】12:00〜14:00、16:30〜21:00
【店舗説明】小瀬鵜飼 宮内庁式部職鵜匠が営む天然鮎料理屋。長良川で捕れた天然鮎を鵜飼場を眺めながらコースで楽しめます。

Share