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日向市美々津重要伝統的建造物群保存地区

美々津の町並み

美々津の町並み

宮崎県日向市の南、日向灘に面した港町・美々津は、穏やかな風の流れる小さな港町。今は、のんびりとした空気が漂う美しい場所だが、この地はかつて、日向一帯と瀬戸内地方や上方(大阪)とを結んだ重要な商業港であった場所だ。

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古くは、神武天皇が東征した際に船出したと伝えられる美々津の町は、室町時代には既に日明貿易港として栄えていたという。江戸時代になると高鍋藩の瀬戸内や大阪との交易の中心たる港として賑わいをみせ、さらに明治時代~大正時代にかけては、入郷地帯と呼ばれる現在の美郷町および日向市の物資の入出港の港町として大いに栄えた。

町には今も、江戸時代から明治、大正時代に建てられた木造の古い家屋、平入り、妻入りの趣ある建物が多く軒を連ねており、往時の雰囲気を今に伝えている。

国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されており、白壁土蔵、京町屋風の出格子(京格子)、虫籠窓、通り庭風の土間など、京都や大阪から強く影響を受けたであろう装飾、意匠がそこかしこに見られ、かつてのにぎわいを容易に想像することができる。

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日向市歴史民俗資料館

昭和55年日向市に寄贈された建物で、「旧廻船問屋 元河内屋」だったもの。総工費約6,000万円をかけて修復・復元されたもので、日向市歴史民俗資料館として一般開放されている。市指定文化財。

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最盛期には「美々津千軒」ともいわれ賑わいを見せた美々津の町並み。今は静かな佇まいをみせるが、江戸末期~明治時代に建てられた町家が続く様子が往時をしのばせる。

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美々津を出入りする船と人々の安全を守ってきた立磐神社

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高礼場跡

幕府や藩からの法令を掲げていた高礼場跡。現在は高札を模した観光案内が掲げられている。

Memo

保存地区に選定されているのは上町、中町、下町の「立縫区」と呼ばれるエリア。保存地区は、面積約7.2ヘクタールの広さで、エリア内に95棟の伝統的建造物と、土塀や石垣、樹林帯などを含む40件の環境物件が所在している。町の主要道路沿いに、江戸時代から明治時代の建物が今も数多く残っているほか、井戸、石畳などもあり、全国的にも数少ない河口に面した港町の趣ある町並みが見られる。

上町・・・豊後街道沿いに広がる町並み。江戸時代には藩蔵、役人屋敷などもあった場所で、江戸末期から明治時代の町家が多く残っている。
中町・・・豊後街道を一本海側に入った場所にあり、商人町として栄えた場所。江戸時代に建てられた妻入の町家が多く残っている。中ほどに日向市歴史民俗資料館がある。
下町・・・中町の北側の海側に広がる町。幾度かの津波被害を受けたため、江戸時代の家並みはほとんど残っておらず、現在みられる町並みは明治以降のもの。
上別府・・・上町の南西側、国道10号線の間の標高30mの高台にある。藩主の仮屋跡や緑地帯、海上防衛を担った台場跡が残る。
新町・・・天文年間(1532~1555)に造園されたと伝えられる、京都の醍醐寺三宝院庭園を模した「橋口氏庭園」がある。

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Japan Web Magazine 編集部

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